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「行ってきます」
「気ぃつけてなぁ」
昼過ぎ
完全に遅刻ではあるが、まぁ学校に行っているだけマシだろう。
まだまだ見慣れない商店街を歩いていると、漫画が並んだところ─本屋の前で昨日よく見た金髪と店員が何やら盛り上がっているのが見える。
「はよ、何やってんだよ」
「あらあら?Aチャンこそこんな時間から登校なんて不良ですか〜?」
「いちいち煽んなよ、寝坊だ寝坊」
「あっそう、僕ちんは今から立ち読みすっから!またn「待って!茶髪の君、もしや漫画好きじゃないか?」いてぇ!」
えらいキャラの濃い店員
何故か立ち読みを始めた三橋を突き飛ばして俺の手をギュッと握り目をキラキラさせている
「す、好きっすけど…?」
「どの作品が…!?」
「さすがの猿飛とか…」
「チッ」
好きな作品を言ったら怒って書店へ戻っていった
なんでだよ、魔子ちゃん可愛いだろうがよ!
「腹立つわ」
「あの人あだち充好きでな、絵柄とかテキトーでも楽して稼げる漫画家目指してんだヨ」
とりあえずコケた三橋に手を貸しつつ立たせると店員についてペラペラ喋り出したので聞いておく
タッチかァ、面白いけど泣ける系苦手なんだよなぁ…
俺はギャグ漫画がいいかな!
「やっぱりヒロインは南ちゃんだよな〜!」
「あー…」
南ちゃん可愛いモンな
「俺はらんま1/2も好きだな」
「Aちゃんってばムッツリスケベ!」
「はァ!?どこがだよ」
「まぁわからんでもないけど、水かぶったら女になるって…な?」
「笑ってんじゃねぇ!本当に違うからな!?」
「いいんだよーAくん、隠さなくても…俺と君の仲じゃないの!」
腹を抱えて笑う三橋のせいで通り過ぎる主婦や生徒にクスクスと笑われる。
おい、今そこ通ったやつ!俺は変態じゃねぇゾ!
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作成日時:2019年9月7日 1時