JW設定メモの短編集 (ページ5)

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我らがアイドル様　１ページ5

重岡side
きっかけは同僚の女の子に押し付けられた一枚のチケットだった。
アイドル。しかも男性の。その子が言うには駆け出しらしいけど。
全く興味は無かったけど、まぁ断るのも悪いから。渋々足を運んだライブ会場。
ステージの上に天使がいた。
黄色の衣装に身を包んで、マイクを両手で乙女に持って。
キラキラ笑顔を振りまくアイドルに、一目惚れした。他のメンバーがその子を『じゅんた』って呼ぶから名前を知って。帰りの電車でその子のことを調べた。
調べた結果、その子…中間淳太くんがてっきり年下だと思ってたけど俺より年上でグループ最年長でメンカラは黄色でいじられキャラで運動音痴で台湾と日本のハーフで３カ国語を話すトリリンガルで高学歴でブレインで本人無自覚だけどめっちゃあざとくてセクシーで…とにかくかわいくてかっこよくてどタイプだった。推さない理由が無い。
その日から、俺はアイドルグループ『WEST』、及び中間淳太のオタクになった。
淳太たちのライブはできる限り参戦した。まぁ基本的にこういうアイドルのライブは夜だから、ごくわずかな例を除いて全部参戦できた。
ライブツアーを回るなら絶対１公演は行って。グッズを買って。握手会に並んで。SNSをフォローして、いいねして。ラジオを毎回リアタイして。淳太たちが出るテレビはできるだけリアタイして、録画して。
自分でも引くレベルで熱烈に淳太を推してたら、いつの間にか会社に同士ができて、淳太たちにも数少ない男性ファンで古参として認知されて。
淳太の写真に直筆サインを目の前で貰ったときは死にそうになった。マジで家宝、あれは。
何の話だっけ？そうだ、これを言いたかったんだ。
淳太がアイドルやってる限りは俺は幸せに生きていけるし、淳太たちより優れたアイドルグループなんてこの世にもあの世にもいない。
これはこの世界の法律でしょ。

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