俺らの末っ子お姫様 1―2 ページ21
淳太はその後も健人と2人でカフェに行きたいと言い張ったけど、俺たちは誰一人としてOKを出さなかった。
しばらく押し問答を繰り返し、ついに淳太が折れた。
黄「……みんながそんなに言うなら、諦める…」
健人「えぇー?諦めちゃうの?」
渋々といった感じで淳太が引き下がり、健人が不服そうに声をあげる。
健人「…ま、こんなに過保護なメンバーがいちゃしょうがないか…俺も今回は諦めるよ」
黄「うん、ごめんな、健人くん」
健人も仕方が無いという風に諦め、淳太が申し訳なさそうに謝る。
やっと健人という強敵を打破し、俺たちが胸を撫で下ろす。
しかしさすがはラブホリ王子中島健人、こいつはそれだけでは終わらなかった。
俺たちが楽屋に帰るため、セクゾに背を向け、歩き出そうとしたその時。
健人「あぁでもそのかわり、」
健人の指が淳太の顎に触れ、持ち上げる。
顎クイをする健人とされる淳太は、悔しいくらいに絵になった。
健人「次はちゃんと、淳ちゃんの時間を、たっぷり俺に頂戴?」
ね?と健人が淳太に甘く微笑む。
淳太はうっすらと頬を赤らめて頷いた。
健人「ふふ、いい子。じゃあまたね」
健人が淳太の頬を優しく撫でる。
満足げに笑うと淳太から離れ、先を歩いていた他のセクゾのメンバーに向かって歩いていく。
それを俺たちは呆然と見送った。
はっとして小瀧が我に返り、淳太の肩を掴む。
桃「ちょ、淳太!?あかんで!?健人に惚れるなんて絶対あかんで!?」
黄「むり…ほれてまう…」
桃「嘘やぁー!勘弁して淳太ーー!!」
頬を赤らめ、うっとりとしたままの淳太を小瀧が必死に揺さぶる。
そして衝撃から立ち直れない俺たち。
俺は親友の厄介さを今一度思い知った。
マジであいつ、今度から俺たちの目の届く範囲以外で淳太と会わせんようにしよ…
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嵐
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作者名:眞都 | 作成日時:2023年8月12日 16時