#037 失敗作 ページ39
太宰side
嫌な予感がした。
脳が最悪の事態を導き出した。
首領は全て読んでいた。
私が指揮にまわり、実働はAが担うことも。
解除なんてさせるつもりはなかった。
そもそも異能を混ぜ合わせた特異点など。
不確定要素が多すぎる。
複数の異能を一度に解除出来るかーー
私の異能でそれが出来るか不確定である限り、
この決断は揺るがなかったはずだ。
『合理的』な首領のことだから。
壁に空いた歪みを見つけた時にはすでに手遅れだった
ぽっかり空いた穴の向こうで
1人の女が水に溶ける様を
ただ、ぼんやりと眺めていた。
女は、『匣』を抱えるように水にのまれていった。
勢い良くこちら側に水が流れてくる。
非常時の排水装置はまだ動くだろうか。
それまで、自分はもたないだろう。
それはそれでいい気がした。
『入水心中も悪くない。』
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置いときもの(プロフ) - 黒木宙さん» コメント有難うございます!更新頑張りますのでお待ちくださいね!!体調に気を付けます!笑 (2017年7月17日 18時) (レス) id: 001e2135c2 (このIDを非表示/違反報告)
黒木宙(プロフ) - 何時も楽しみにしています!次が待ち遠しいです笑体調には気を付けて頑張ってください! (2017年7月17日 18時) (レス) id: 0545e227ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:置いときもの | 作者ホームページ:http://user.nosv.org/p/oitokimono/
作成日時:2017年6月15日 23時