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#034 独り-1 ページ36

Aside

『可哀想に。貴方もその箱を開けたらどうなるか

解らないほど馬鹿じゃないでしょう?否、

あんな組織に雇われるくらいだから、

相当の馬鹿、か。

その上死にたがりと一緒に

殺されるんだから…ねぇ?』

苛立った男が手を上げた。

男が上気しているのは解るが、

そうさせている死への恐怖に共感出来ない。

実に不思議だ。

還るという現象はそんなにも恐ろしいのだろうか。

そして何故私はその恐怖を体験出来ないのだろう。

そんなことを考えている合間にも私の躰は

流れるように動く。

既に靴の仕込み刀で脚のロープは切ってある。

それにも気付かずに男は私との距離を詰めすぎた。



靴の仕込み刀が男の脇腹と鎖骨の少し下に

刺さり、もう一度蹴り上げた脚が腹を切り裂く。

男は崩れるように倒れた。

『へぇ。一人に複数の毒は使えないんだね?

だから私を殴った。異能も使わずに。

ホントに…君のトコ、人員不足だよ。

給料も良く無いでしょう?

ねぇ。なんならウチで

働けるようボスに取り合ってあげるよ?

構成員が来るまで生きていれば、の話だけど。』








腕のロープは関節を外して解いた。

先程の拷問器具が視界に入り、吐き気を催したが、

必死でで堪えて、箱を持ち、扉を探す。

隠し扉を発見した時、男が口を開いた。

『仲間を探して…如何する?

奴は…それを

無効化…出来ない。

その…箱は間もなく…起動、する。』

男は勝ち誇ったように嗤った。

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置いときもの(プロフ) - 黒木宙さん» コメント有難うございます!更新頑張りますのでお待ちくださいね!!体調に気を付けます!笑 (2017年7月17日 18時) (レス) id: 001e2135c2 (このIDを非表示/違反報告)
黒木宙(プロフ) - 何時も楽しみにしています!次が待ち遠しいです笑体調には気を付けて頑張ってください! (2017年7月17日 18時) (レス) id: 0545e227ea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:置いときもの | 作者ホームページ:http://user.nosv.org/p/oitokimono/  
作成日時:2017年6月15日 23時

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