#022 封筒-1 ページ24
太宰side
1段目の引き出し
ペン、定規、付箋、インク、
私に投げた万年筆…以上。
ありきたりでつまらない…次。
2段目の引き出し…
手帖、電子辞書、クリップ、メモ…以上。
事務員か。つまらない…
手持ち無沙汰になった私は眠るAの
隣でデスクを漁って居た。
約束の時間はとうに過ぎていたが、
起こすつもりは一切無い。
首領に連絡を入れておいたので
問題ないだろう。
『何か面白い物はないものか〜…』
3段目の引き出しに手をかけた時、
違和感を覚えた。…軽い。
引き出しは空だった。
私が引き出しに注意を払って居なければ、
そう思ったことだろう。
精巧な二重底。
薄いものを隠すのなら金庫なんかより
此方の方がはるかにに安全そうだ。
引き出しの持ち手に仕込まれたレバーを軽く押す。
すると内臓された爪が跳ね上がり、
内側の鉄板を跳ね上げた。
そして、わずかにできた隙間に爪を差し込み、
板を取り出す。
入って居たのは黒い一つの封筒だった。
封は切られている。
自分が読んで良いものか迷ったが、
厭な予感がして、中のものを取り出した。
『何で…』
ホッチキスで束にされた紙。
一枚目に写真が印刷されて居たから、
内容が直ぐに解ってしまった。
写真の男には見覚えがあった。
五年も前の話…中也の異能で死んだ、
死体を操る男ーー
何故五年も前の話を？
全員殺したはずだ。
其れに奴が死ぬのをこの目で見た。
理解の追いつかない状況に手が震える。
視線が紙の上を滑る。
ジンッ…と
脳が痺れたように動かなかった。
『不本意ながら最悪なものを発見してしまったね』
やっとこのことで五枚目に辿り着き、
目を通す。
『異能兵器ーー』
大変 癪なことに私の予感は当たるのだ。
特に悪い予感は。…
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置いときもの(プロフ) - 黒木宙さん» コメント有難うございます！更新頑張りますのでお待ちくださいね！！体調に気を付けます！笑 (2017年7月17日 18時) (
レス) id: 001e2135c2 (このIDを非表示/違反報告)
黒木宙(プロフ) - 何時も楽しみにしています！次が待ち遠しいです笑体調には気を付けて頑張ってください！ (2017年7月17日 18時) (レス) id: 0545e227ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：置いときもの | 作者ホームページ：http://user.nosv.org/p/oitokimono/
作成日時：2017年6月15日 23時
