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冨岡、煉獄、宇随、時透 「捕まえろ」 ページ41

リクエスト。


.


 普段の部屋ではない──というか、やばい。何だ? 此処。



「学校……、っぽいな」

「学校? 学校ってこんなデカいの?」

「いや、違うだろう! 景観のみが寄せてあるといった感じだろうな! ……少なくともこんなに大きくはない」



 宇随の呟きに私が口を挟むと、煉獄さんが顎を撫でながら呟いた。

 眼前に(そび)え立つのは──宇随曰く、学校らしい。へぇ、と言ってみる。そもそも学校なんてものがあるのを知ったのは十五を過ぎたくらいじゃなかったか? とにかくそれぐらいだろう。義務教育だとか言うが、私はそんなモンを受けてねえし、大体鬼殺隊にいる人間なんて行ってるヤツはいねえだろう。


 ……じゃあ何で煉獄さんは『学校』を知ってるんだ? 私の訝しげな視線に気付いたのか、煉獄さんが「昔、任務先が女学校だったことがあってな!」と元気よく言った。さぞモテモテだったろう……、いや、髪と目の色がだいぶヤバいのでそうでもなかったかもしれないが。



「【捕まえろ】──【誰かが捕まえた時点で終了とする】」

「……鬼ごっこ、ってこと? 誰が、誰を?」



 木札に書かれていた文字を読み上げる冨岡。時透君がそれに的確な疑問を投げかける。冨岡はきょとん、としたように首を傾げた。その頭上にふわり、と紙が上から降りて来る。手を伸ばして紙を掴んだ冨岡は、ふらりと視線を上げ、私の方を指さした。


 …………あー、いや、わかってたっちゃあわかってたけど。だってこういうのって大体私じゃん──だからまあ、今回もかな、と。



「つっても、時間制限とかないと流石に無理よ? 室内とはいえコイツら全員相手に」

「誰に言ってるんだ」

「冨岡黙ってろ」



 誰にって『此処に』だよ。

 ──少なくとも今回はそれをごく普通の願いだと聞き入れてもらえたようで、ピ、という機械音が聞こえる。見ると横の壁には『30:00』と表示されていた。直後に『29:59』に変わる。うーん、三十分か。逃げられるかは微妙なトコだな。


 屈伸運動をし始めた私を見て、時透君が目を見開く。「本気?」と彼は訊いた。──本気で、この柱四人から逃げるつもりか、と。




「まあ、負けるのは嫌いだし」

「────」

「それに『鬼ごっこ』なんだろう?」






 鬼は向こうだ。

 負ける気がしないぜ。





.

・→←村田 「薬を飲め」



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なずな - 心臓が1億個ぐらいあってもたりませんでした!!助けてください!!(?) (3月29日 12時) (レス) @page50 id: f22ade9e4c (このIDを非表示/違反報告)
真白 - とても、面白かったです! (2023年1月27日 1時) (レス) @page50 id: 1bd364c53c (このIDを非表示/違反報告)
真白 - 一気読みしてたら、もう夜になってた⁉ (2023年1月27日 1時) (レス) @page50 id: 1bd364c53c (このIDを非表示/違反報告)
廣岡唯殿 - 面白い続きが観たい… (2022年12月12日 10時) (レス) @page50 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
nori(プロフ) - 作者様の話好きすぎる…✨一気読みしちゃいました笑今更ですがお疲れ様です!作者様の作品これからいっぱい見てみようと思います!!! (2022年8月27日 21時) (レス) @page50 id: 415de435f6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白夜の世界 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nisui03101/  
作成日時:2021年1月9日 17時

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