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テーブルの上にはご丁寧に三つの錠剤。中身はもう知っている──、
「あの、これ、毒じゃないんですか」
「…………」
私と不死川は顔を見合わせた。不死川の顔は引き攣っているが、恐らく私の顔は歪に口角が上がっているだろう。苦笑いどころの話ではない。
玄弥には「取り敢えずまだ飲まないでね」と言って不死川と共に部屋の隅っこへと移動する。勿論玄弥には顔を背けてだ。こんなモン彼に聞かせて良い話ではない。玄弥は急にいそいそとしだした私達を心配するような目で見たが、これは本当に彼に聞かせてはならない。
(おいどうすんだコレ。え？ 説明する？)
(できるワケねェだろうがァ……！ アイツまだ十六だぞ)
(年齢把握してんじゃんウケる)
(ブチ殺されてェんだなァ)
こそこそとしばらく会話したのち、彼に中身は聞かせないで取り敢えず飲ませることと一致団結した。獪岳も大爆笑な思春期男子、それこそ不死川玄弥くんである。
内容を言ったら絶対飲むのを拒否るだろうし、わざわざ三錠容易されているということは私達が余計に飲んだとしてもまた出現させてくる可能性が高い。そういう意地悪いことをしてくるのがこの部屋だ。そのあたりは不死川とも意見が完全一致した。ケッ。
戸惑う玄弥に「大丈夫、毒じゃない」と力説する私。不死川は一切口をはさんでこないが、玄弥からは不自然なほどに顔を背けている。流石に弟にこんなものを飲ませるのは精神にこたえるのだろう、さっきから天井を仰いで溜め息を吐きまくっている。
玄弥はちょっと違和感を持ったようだが、目の血走った私に押し負けるように「わ、わかりました」と言ってくれた。わかってくれたかァ〜〜〜よしよし！！ とモヒカン頭を撫でまくる私を不死川が更に血走った目で見ていた。
「…………、あの、すみ、すみません、Aさん」
「──。あ？ あ、うん」
しばらくして話しかけて来た彼に、一瞬反応が遅れた。こんな処に鬼でも出てきたらすぐに死ぬなと思いながら、何処かボケた頭で玄弥の方を見る。
「いや、違うんです、その」
「──？」
「なんか、あの、──甘い匂いがするので。あんまり」
近づかないでもらえますか。
玄弥の言葉に、私はほんの少し逡巡し、直後に玄弥を殴り飛ばした不死川を見る破目になった。側頭部を正確に狙った一撃に玄弥の意識が完全に奪われる。唐突だなお前……。
「クソが、とっとと出んぞ……」
「顔赤いよ」
「あァ！？」
「玄弥の」
「処刑方法のご要望はァ？」
「やめて」
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なずな - 心臓が1億個ぐらいあってもたりませんでした！！助けてください！！（？） (3月29日 12時) (
レス) @page50 id: f22ade9e4c (このIDを非表示/違反報告)
真白 - とても、面白かったです！ (2023年1月27日 1時) (レス) @page50 id: 1bd364c53c (このIDを非表示/違反報告)
真白 - 一気読みしてたら、もう夜になってた⁉ (2023年1月27日 1時) (レス) @page50 id: 1bd364c53c (このIDを非表示/違反報告)
廣岡唯殿 - 面白い続きが観たい… (2022年12月12日 10時) (レス) @page50 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
nori(プロフ) - 作者様の話好きすぎる…✨一気読みしちゃいました笑今更ですがお疲れ様です！作者様の作品これからいっぱい見てみようと思います！！！ (2022年8月27日 21時) (レス) @page50 id: 415de435f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白夜の世界
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nisui03101/
作成日時：2021年1月9日 17時
