・ ページ9
.
「ッはぁ……はぁッ……!」
「A少女……大丈夫か?」
何度破っても出てくるこの紙。とうとう木札にしやがったこの部屋。
それと心配してくれる煉獄さんホントありがとう、貴方だけが今の心の支えです。
「諦めろ!! そして俺としよう!!」
「ぶふっ」
真顔でそういう彼に思わず吹いてしまったのは仕方ない。
いや何か、その場所は隠してるんだけど言い方が何かドストレート過ぎるというか。
「いやいやいや、でも、その私初めてなので」
「俺もだ!!」
「っえ」
えっマジで? と私は唖然とした。
え、いや確かにされてたら発狂もんなんだけど。え、でもしてないの? マジで?
と、私が間抜け面を晒している時を見計らって、
目の前に、煉獄さんの顔があった。
離れたい一心でぐい、と煉獄さんの体を押す。待ってマジで動かないんだけど。後頭部に手を押し付けられてる感覚がして、彼の顔が間近にある。その癖彼は目を思い切り開けてガン見しているのでタチが悪い。
息が、出来ない。
頑なに口を開かない私だが、呼吸ができない。というか如何やって息をすればいいのか判らない。
余りの苦しさに、じわりと涙が浮かぶ。
「……A少女、口を開けろ」
だから、煉獄さんの声に素直に従った。口を開けて一気に息を吸って、一緒に、舌が這入った。
ぬるり、という感触がする。
声が漏れる。体が、特に顔が熱い。
何秒、いや何分その状態だったのだろう。時間が判らなくなるくらいに、私は煉獄さんに溶かされた。
「……ふぅ。大丈夫か、A少女」
そう問い掛ける煉獄さん。私は彼の体に凭れ掛かっていた。凄く恥ずかしいが、この真っ赤な顔を見られる方が恥ずかしいし、何より体が動かない。
「済まなかったな! 少し熱が入り過ぎてしまった!!」
「いや……熱が入ったって……いうレベルじゃ…………ない…………」
え? 何、それともこれが恋人たちの普通なの? だったら私恋人なんか作った日には死ぬんだけど?
.
1627人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
廣岡唯 - しのぶさああああああああああああああああああんと蜜璃ちゃんああああああああ (2022年11月30日 9時) (レス) @page18 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
利音 - 嘘つきピエロさん» 走れメロンだよ (2021年9月22日 15時) (レス) @page28 id: a5ff14c25a (このIDを非表示/違反報告)
玄武 - んん” か”っこ”い”い” (2021年7月3日 22時) (レス) id: be050932d4 (このIDを非表示/違反報告)
嘘つきピエロ - 伊黒さんの「死ぬ気で闘え」の序盤の2文って走れメロスでしょうか……? (2021年1月21日 15時) (レス) id: f059c2a2b0 (このIDを非表示/違反報告)
nao0824hito(プロフ) - 不死川さんと冨岡さん私も好きです。 (2021年1月1日 0時) (レス) id: 04378a0bcb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:白夜の世界 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nisui03101/
作成日時:2019年12月26日 16時