文化祭の準備 ページ1
何事かと思わせるレベルで大きなため息を吐けば、皐月さんはくるりと振り返って私の顔を凝視した。
ごめんなさい。そんなに見ないで…
本日もう何度も電話をかけたスマホをローテーブルに置いて、正座していた足を崩す。さすがに２時間も座っていたら体中が痛くてたまらない…
クリップボードに挟まれたリストから会社名を見つけ出し、丸をつけて時間と名前を書き込んだ。
とりあえず○×プロダクションの最近組まれたアイドルグループが参加してくれることになった。
皐月「ここの社長さんがアイドルグループを派遣するとは…断られるかと思っていました。
きっとAさんの交渉が良かったんですね。」
上からリストを覗き込む皐月さんは感心しました、と数度頷いた。
実際、秘書さんと話した時には断られそうになったのだが、運よく社長の後藤さんと話すことができてトントンと話が進んだのだ。さすがに人気アイドルグループを貸し出してくれることはできない様だけれど。
いつぞやのパーティーで胡散臭い人だと思ってごめんなさい、後藤さん。
心の中で軽く謝り終わった私は、皐月さんが用意してくれた３時のおやつを口にする。
お昼を食べたとは言え、頭をフル稼働させているからか座っているだけだというのに甘味は隅々に行き届く様。
二段のお団子の上にはカラフルな餡が乗っかっている。
抹茶餡、こしあん、そして少し変わったマンゴー餡と青梅餡。
どれも美味しくて甲乙付け難い…強いて言えば新しい感じで青梅餡が好きだろうか。
『これはどこのお団子屋さんのですか？』
全部のお団子をペロリと平らげてお抹茶で口をスッキリさせたあと、隣で食べている私を見ていたさつきさんに聞く。是非とも他の人にも教えてあげたい。もはや買っていって押し付けたい…！
皐月「私が作りました。」
…そうか、この人はこの忙しい中和菓子を片手間に作れるほどのハイスペックぶりだったのか…
少しでいいからその能力を分けていただけないだろうかと私の中の強欲が叫ぶ。少しお黙り。
『すごく美味しいです、皐月さん。』
自然と頬がゆるゆるになって口が弧を描けば、つられる様に彼も微笑んだ。
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あやにゃん(プロフ) - hatajimamomokaさん» momokaさん、コメントありがとうございます♪ 若干話が迷走してはおりますが、最後までお付き合い願えたら光栄です( *´艸`) (2020年3月7日 19時) (
レス) id: 64c80b7f49 (このIDを非表示/違反報告)
hatajimamomoka(プロフ) - このお話めっちゃ好きです！更新頑張ってください！ (2020年3月7日 16時) (レス) id: 366eb10de3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやにゃん | 作成日時：2019年11月23日 22時
