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ー及川徹視点ー


昼休みの時、部室に肝心のお弁当を忘れたようで、取りに向かおうと渡り廊下を歩く。

中庭にAと赤葦先生、彼女の従兄弟が仲よさそうにお弁当を食べていた。兄と慕っているだけとは知っていても、少しヤキモチが膨らんでくる。

チラリと見える彼女の膝の上には、いつもの赤い巾着。
俺が小6の時だったかに作ったもの。それを今でも使ってくれているのを見てなんだかホッとする。
これで一喜一憂とか俺も単純だなぁ…


赤葦京一、Aのお母さんの妹の長男。

昔からAの家によくご飯に食べにきたりしていた。


そんなことを思いながらも、足を進める。

パッと赤葦先生はこちらを振り向き、一瞬俺を目に止めながらも、その先の校門に目をやった。

俺はそのまま隣の校舎に入り、部室棟を目指す。


ーーーーーー


午後の授業も終わり、ふと窓から見える校門を見て、昼間の人影を思い出す。

日曜日にパーティーが開かれるこのタイミングで、学校に押しかけてくるとなると俺達、主にA関係かなと思案する。
今回は大掛かりになりそうなので確かにマスコミにも少々情報は流していたかもしれないが、流石にプライベートを捜索する様な真似をするのは三流記者や、ゴシップ記者くらいなものだろう。

もちろん、セキュリティー(学校と、赤葦京一セコム、そしてバレー部)の厳しいこの学校にはそう簡単には入れまい。
それには入れたとしても警察呼ばれて、Aが知る前にどこかへと連れていかれる。
 
 

途中であった岩ちゃんと今日のメニューの話をしながら、ロッカーへと向かう。

持って帰らない教科書を立てて入れ、代わりにジャージが入ったエナメルのバレー部ロゴ入りのスポーツバッグを手にとる。


部室に置いておくと誰かによって取られたり、細工されたりする事件が昔起こったらしく、基本みんなロッカーに入れておく。

一応そこそこの金持ち学校とはいえ、家柄がいいものばかりではないのが事実。



外へのトラブル対処は万全でも、中では何かとトラブルも起きやすいのである。
 
 
 

落ち着く場所→←花園家



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あやにゃん(プロフ) - 紅葉さん» 一章と二章、どちらにもコメントくださって嬉しいです!(皐月さんは私の好みモロ出しにしてみました笑) そうですね、今作品のテーマは世界観や視点が変えられること、そして変えざるを得ないことでして…(でもやっぱり表現が少し大袈裟なので文章力が欲しいものです笑) (2020年6月2日 16時) (レス) id: 41b9de9ad7 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - が、頑張れ篠原ちゃん……(その一言に尽きる)。皐月さんが好きです笑!世界観がどんどん広がっていくのがわかって楽しいです。 (2020年6月2日 10時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あやにゃん | 作成日時:2018年8月19日 8時

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