伍拾漆話 ド派手な女 ページ10
「糸と感覚を共有してるんだね。」
「そう。だから君は僕に勝てない。」
余裕をかます彼に嫌気がさす。
舐められたもんだ。
「能面!!大丈夫か!?」
後ろを振り向けばいつの間にか動きの止まった隊士を避けながら村田さんが此方に走ってきていた。
「炭治郎たちは上手くやったみたいだ。」
「まさか母さんが……ゆっくりしてる暇はないみたいだ………」
するといよいよ本気で終わらせようとしたのか鬼は再度血鬼術を放った。
「うわぁ!?」
村田さんが急いで刀を構える。が、このままでは間に合わない。
師匠はいつも言ってた。派手に命の順序を決めてるって。
「助けないと……」
唄の呼吸 壱ノ型“静寂の余波”
襲いかかってきた毒糸をすべて薙ぎ払う。
「相性がどうとか言ってたけど静かなだけが私の戦い方じゃないから。」
「!」
唄の呼吸 陸ノ型“
大きな爆音と共に鬼の頸は勢いよく吹き飛びボトリと落ちた。
「僕が……負けた…?」
「一芸だけじゃあ派手じゃない。爆音は派手すぎだけど結構好きなんだよね。」
刀をしまって消えていく鬼をぼんやりと眺める。
「おっ、お前……強いんだな…」
「まぁ人並み以上には。」
「それに派手って……お前まさか……!」
「?」
「噂の能面をつけた音柱様の継子か!」
バッと指をさされる。
いきなりなんなんだ。それに……
「噂って?」
「いや、その……なんでも音柱様の継子は鬼でさえも失神してしまうほどの"醜女"だと……」
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佑奈(プロフ) - 面白くて一気に読んじゃいました!これからも応援してます! (2020年8月28日 13時) (レス) id: 4ea904291e (このIDを非表示/違反報告)
餡蜜 - 不死川さんと宇随さん、面白いです。フフフッ (2020年8月8日 19時) (レス) id: 2f84cbf165 (このIDを非表示/違反報告)
みるく - すごい文才だと思います!私、応援しています! (2020年4月22日 16時) (レス) id: 43416ff750 (このIDを非表示/違反報告)
寧夏(プロフ) - て、、低評価が着いたのですか…作者様の作品はすんばらしいので自信もってください!…私に言われても変わんないか笑評価して続編移ります!相変わらず最高です! (2020年4月5日 7時) (レス) id: addc97a0c8 (このIDを非表示/違反報告)
サクラミ - 面白すぎて辛いwww もうほんっとに大好きです! (2020年3月28日 9時) (レス) id: 2718317c45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:AOI 3 | 作成日時:2019年12月11日 13時