伍拾話 心強い ページ3
「…………俺は行く」
沈黙を破ったのは炭治郎だった。
そしてそれに続くように伊之助くんも行くことを決意する。
「俺が先に行く!!お前はガクガク震えながら後ろをついて来な!!腹が減るぜ!!」
「伊之助……」
「腕が鳴るだろ………」
今のを見て並の人間ならば己の命を優先するが……彼らは違うようだ。
「なら早く行こう。」
「えっ!Aちゃんも行くの!?」
「当たり前でしょ。任務放棄なんて私はしない。」
したら師匠に派手にドヤされる。
そして蹲っている我妻君を置いて私たちは鬼の棲む那田蜘蛛山へと入山する。
「チッ!蜘蛛の巣だらけじゃねーか。邪魔くせぇ!!」
「そうだな…………」
「あっ、また蜘蛛の巣に引っかかっちゃった…」
山の中は鬱蒼としておりたくさんの蜘蛛の巣がはられていた。
「伊之助、A。」
「ん?」
「何の用だ!!」
炭治郎に名前を呼ばれ振り返る私と謎の構えで返答する伊之助くん。
「ありがとう。伊之助とAも一緒に来ると言ってくれて心強かった。山の中からきた捩れたような………禍々しい匂いに俺は少し体が竦んだんだ。」
“ありがとう”
なぜこんなに彼は素直に言葉が言えるのだろう。
綺麗な心………一緒に居て心地良い。
師匠とは違う安心感。
心無しか隣にいる伊之助くんもホワホワした雰囲気を出していた。
「二人とも!」
呼ばれてハッとする。炭治郎の目線の方を見れば木の影から様子を伺う隊士の後ろ姿が見えた。
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佑奈(プロフ) - 面白くて一気に読んじゃいました!これからも応援してます! (2020年8月28日 13時) (レス) id: 4ea904291e (このIDを非表示/違反報告)
餡蜜 - 不死川さんと宇随さん、面白いです。フフフッ (2020年8月8日 19時) (レス) id: 2f84cbf165 (このIDを非表示/違反報告)
みるく - すごい文才だと思います!私、応援しています! (2020年4月22日 16時) (レス) id: 43416ff750 (このIDを非表示/違反報告)
寧夏(プロフ) - て、、低評価が着いたのですか…作者様の作品はすんばらしいので自信もってください!…私に言われても変わんないか笑評価して続編移ります!相変わらず最高です! (2020年4月5日 7時) (レス) id: addc97a0c8 (このIDを非表示/違反報告)
サクラミ - 面白すぎて辛いwww もうほんっとに大好きです! (2020年3月28日 9時) (レス) id: 2718317c45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:AOI 3 | 作成日時:2019年12月11日 13時