10話 プレミアムチケット ページ11
「どうでしたか?」
「すごかったよ」
レッスンとはいえ本物のライブを見ているようで楽しくてワクワクした。
僕が想像しているものよりアイドルは中々いいのかもしれない。
「それじゃあアイドル科に!」
「入らないけどね」
「えぇ〜」
いくら楽しそうでもやっぱり演劇科にいる方が僕的には一番楽しい。朱桜君の寂しそうな顔を見れば少し決心が揺らぐが………
ちなみにえぇ〜といったのは凛月先輩で彼は俺ちょっと頑張ったのに〜と膝に頭をのせて来る。この先輩は少しスキンシップが激しい。
「演劇科なんて陰キャの集まりじゃん」
「なんてこと言うんですか。」
「……………あぁもう、チョ〜うざぁい!」
そう言うと瀬名先輩は窓際へと離れて行った。
その様子をぼんやり眺めていれば鳴上先輩がそっと近付いてくる。
「泉ちゃんは貴方にアイドル科に来てほしいのよ。」
「えっ?でも僕は先輩に嫌われてますよ?」
あのゆうくんとやらが僕のことが好き?らしいからあんまり良く思われてない筈だ。
「それじゃあ橘君はどうします?」
一緒に帰りませんかと誘われる。しかし俺には先約がいる。
「あーごめん。幼馴染と帰るから」
「そうですか。それではお気を付けて。」
出ようとした瞬間今日のお礼をしなくてはと思い、鞄を漁る。
「これ良かったらどうぞ。」
「これって……演劇科の公演のチケットじゃない!」
「すごい………PREMIUMですね!」
「要らなかったら転売してもいいから」
そう言うと「しませんよ!」とすごい勢いで言葉を返される。思ったより喜んでくれた良かった。
「Aが出るの?じゃあ俺もいく〜」
「まぁ、ゆうくんを誑かす演技を見ておいても損はないし……」
各々が反応を示すなか俺は失礼しますと、一言告げ校門まで急いで向かった
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む(プロフ) - ほんとに好きです… (2022年6月4日 10時) (レス) id: 0d837f5408 (このIDを非表示/違反報告)
マロン - 凄い面白くて語源力があって羨ましいです!更新頑張ってください! (2020年4月11日 22時) (レス) id: eb9a0c61ed (このIDを非表示/違反報告)
更夜&ルナ@歌い手(プロフ) - AOI3さん» 了解です!頑張ります! (2020年4月9日 19時) (レス) id: b1f570929b (このIDを非表示/違反報告)
AOI3(プロフ) - 更夜&ルナ@歌い手さん» コメントありがとうございます。返信遅れてすみません!イメ画の件はぜひ!描いてくださると嬉しいですヽ(*´∀`)ノ (2020年4月6日 15時) (レス) id: e5bf353bab (このIDを非表示/違反報告)
更夜&ルナ@歌い手(プロフ) - すごく面白い作品ですね!応援してます!ついでとは何ですが夢主さんのイメ画を描いてもいいでしょうか?下手ですけど。 (2020年3月22日 20時) (レス) id: b1f570929b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:AOI 3 | 作成日時:2019年8月7日 14時