53 指名 ページ9
全員のヒーロー名の発表が終わると、寝袋から這い出て来た相澤先生が、ミッドナイトと代わるように前に立つ。
「職場体験は一週間。肝心の職場だが、指名のあった者は個別にリストを渡すからその中から自分で選択しろ」
ヒーローと言えども敵と戦うだけではない。救助など個性の相性や特性で向き不向きが分かれる。
それぞれ活動地域や得意なジャンルが異なる。よく考えて選べよ、と相澤先生に言われて自分の指名リストの紙に目を向ける。
そしてルーズリーフに気になる事務所をまとめていく。
「…」
全然決まらない。元々ヒーローに興味があるわけでもないAにとって数ある指名の中からたった一つの事務所を決めるのは至難の技だった。
「あら、雪宮さん。まだ決められていないのですか？」
「ほんまや、めちゃめちゃ指名きとったもんな…」
後ろを振り向くと麗日と八百万がいて俺のリストを眺めていた。
「八百万さん、なんかおすすめの事務所とかないん？」
「そうですねぇ…」
真剣にリストを見て悩む八百万を見て麗日がはっとした顔で提案してくる
「…あっ！それやったらデクくんに訊いてみよ！」
「…は？」
確かに緑谷は重度のヒーローオタク。こういう話にはもってこいだ。
「じゃあ、ちょっとデクくん呼んでくるね！」
笑顔で緑谷を呼びに行く麗日を見て思わずため息が出る。
「俺、アイツ苦手なんやけど…」
「？」
俺の小さな呟きは八百万には聞こえず空気に溶けていった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 480人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
AOI３(プロフ) - 星の桜さん» 嬉しすぎます…… (2019年7月25日 18時) (
レス) id: e5bf353bab (このIDを非表示/違反報告)
星の桜(プロフ) - AOI３さん» なので私は文才も語彙力も創作力もあるAOI３さんを崇める事にします← では長話失礼しました！ﾄﾞﾛﾝ!(影から見守る人) (2019年7月25日 8時) (レス) id: d8fdca1aee (このIDを非表示/違反報告)
AOI３(プロフ) - 星の桜さん» ちょっと分かるかもしれない………そんなに雪宮君を好きになってもらってとてもありがたいです！ (2019年7月24日 19時) (レス) id: e5bf353bab (このIDを非表示/違反報告)
星の桜(プロフ) - AOI３さん» や、だって...抱き締めたくないですか？？？？無いはずの母性本能が疼く() (2019年7月24日 18時) (レス) id: d8fdca1aee (このIDを非表示/違反報告)
AOI３(プロフ) - 青葉さん» 雪宮君以上にもしかして歪んでますか？(@￣□￣@;)！！もし何か気になる点があればご指摘ください！出来る限り直します！ (2019年7月24日 18時) (レス) id: e5bf353bab (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：AOI 3
| 作成日時：2019年6月14日 22時
