55 背負わないで ページ11
「一応10個まで絞ったけど…」
「いや、これでええよ。悪いな、無駄な時間に付き合わせて。」
「いやっ…僕は全然！！…………あっ！待って！！」
それじゃあ、と言って紙を持ち去ろうとする雪宮君を僕は何故か引き留めてしまった。
不機嫌そうに振り返る雪宮君に焦ってしまう。
「何？礼でもしてほしん？」
「いやっ…そういうことじゃなくて。」
僕が彼と話す機会なんて滅多にない。
多分既に雪宮君には嫌われている。だから今さらそんなことは気にしない。
「君のお母さんについて知りたいんだ。」
「…」
とたんに雰囲気が変わる雪宮君。普段から冷たいオーラを出しているが、今は彼から殺気を感じる。
「俺、お前のそういう自分の正義感と好奇心で人の心に土足で侵入してこようとするとこほんまに嫌い。直した方がえぇよ。」
「あっうん、ごめん………」
彼のド正論に僕は素直に謝る。でも今ここで引き下がったらダメだ。
「でも…これだけは言わせてほしい。君に何があったのかは分からないけど一人で背負わないで誰かに頼っていいと思う。そしたら視界が広くなって見えるものも変わってくるから！」
「……何でこういう時だけ強気なん、お前。普段はなんにでもビクビクしとる癖に。」
「ごめん。」
「一々謝んなや。鬱陶しい。」
そう吐き捨てるように言うと雪宮君は轟くんの方へいってしまった。
彼に心を開いてほしいわけではない。ただ辛そうな彼をもう見たくなかっただけだった。
いつも無表情でどこか寂しそうで悲しげな雪宮君が笑顔になってほしい。そんな願いは彼に届いたのかは僕には分からなかった。
………………………………
一週間位更新できません。
地獄のテスト期間が来てしまったので(泣)
評価とお気に入り登録よろしくお願いします！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 480人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
AOI３(プロフ) - 星の桜さん» 嬉しすぎます…… (2019年7月25日 18時) (
レス) id: e5bf353bab (このIDを非表示/違反報告)
星の桜(プロフ) - AOI３さん» なので私は文才も語彙力も創作力もあるAOI３さんを崇める事にします← では長話失礼しました！ﾄﾞﾛﾝ!(影から見守る人) (2019年7月25日 8時) (レス) id: d8fdca1aee (このIDを非表示/違反報告)
AOI３(プロフ) - 星の桜さん» ちょっと分かるかもしれない………そんなに雪宮君を好きになってもらってとてもありがたいです！ (2019年7月24日 19時) (レス) id: e5bf353bab (このIDを非表示/違反報告)
星の桜(プロフ) - AOI３さん» や、だって...抱き締めたくないですか？？？？無いはずの母性本能が疼く() (2019年7月24日 18時) (レス) id: d8fdca1aee (このIDを非表示/違反報告)
AOI３(プロフ) - 青葉さん» 雪宮君以上にもしかして歪んでますか？(@￣□￣@;)！！もし何か気になる点があればご指摘ください！出来る限り直します！ (2019年7月24日 18時) (レス) id: e5bf353bab (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：AOI 3
| 作成日時：2019年6月14日 22時
