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「そ、そう言えば！おひいさんのソロ曲作りの方は、どんな感じっすか？」
「うーん。最初は良い感じだったんだけどねぇ……最近はちょっとね。停滞期かも」
私は自然と、持っていたティーカップに注がれた紅茶に目がいってしまった。
良い感じからの停滞期が一番キツいし、何なら「何でこのタイミングで？」って思ってしまう。
停滞期に入ってしまうと、長い期間調子が出なくなる。
まぁ、停滞期ってそんなもんなんだろうけど、来てほしくない時に来てしまうと、気持ちの持ちようがない。
「早く仕上げないといけない」「何で何も思いつかないんだ」と自分を責め立ててしまい、それで良いものが作れずに悪循環。
……今がまさに、その「来てほしくない時」なのだ。
出来れば早く切り抜けたいけど、どうしたものかなぁ。
(まぁ、そんな事を考えても何も思いつかないのにね)
「A先輩なら、大丈夫ですよ」
普段とは違う彼の優しい声に思わずパッと顔をあげ、漣くんを見る。
突然目が合い驚いたのか、一瞬しどろもどろになるも、漣くんは私の目を真っ直ぐ見て言う。
「A先輩は、どんな時でも人の心に届く歌を作ってきたじゃないですか。オレ、そんな先輩の作る曲がすげぇ好きで、先輩がオレ達のために曲を作る前から、先輩の曲のファンでした。
それに、おひいさんの事を一番よく知っているのは、A先輩じゃないですか。だから、大丈夫です。何があっても、A先輩は絶対に、おひいさんに相応しい曲を作り上げる事が出来るはずです」
力強い漣くんの言葉に、私は何とも言えない感情が込み上げてくる。
(成長したね、漣くん_______________)
それは、親が子の成長を嬉しく思う気持ちに近いのだと思う。
出会った当初は、人の事なんてどうでもいいって感じで、話しかけただけで「面倒くさい」と言いたげに返事をするだけだった。
でも、色んな人と関わっていく中で、彼の心中に変化があったのか、こんなに人情味あふれる人間へと育ち、今こうして私を気遣う言葉を掛けてくれた。
この子はもう、出会ったあの時の漣ジュンではないんだね。
「あの、先輩？」
何も言わなくなった私を、心配そうに見ている漣くん。
日和くんが可愛がるのも、よく分かるよ。
「何でもないよ。ありがとうね、漣くん。色々と」
ごちそうさまでした、と言い残して、私は空き教室を去る。
(……曲作り、再開するか)
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しいな(プロフ) - 素敵過ぎてつい一気に読んでしまいました…！続きが気になって仕方がないです！更新いつまでも待ってます！！ (2021年4月25日 11時) (
レス) id: 930a63c2c8 (このIDを非表示/違反報告)
絆 - ぉぉおおおおお……！！！！めっちゃ嬉しいです！！これからどうなっていくのかめっちゃ楽しみにしてます！！ですが無理はせず、お体にお気をつけて更新頑張ってください！！ゆっくりで大丈夫です！！(*' ▽'*) (2020年6月13日 13時) (レス) id: da343c4ed4 (このIDを非表示/違反報告)
アニメ大好き！九喇嘛朱雀♪ - 嬉しいです！！ありがとうございます！！！(^^)これからも無理しない程度によろしくお願いします！ (2020年6月12日 22時) (レス) id: cca3220680 (このIDを非表示/違反報告)
Tsubaki - ついにっ！めっちゃ待ってました！嬉しいです！これからも無理のない程度に頑張ってください！ (2020年6月11日 18時) (レス) id: 301d582cf3 (このIDを非表示/違反報告)
きらら(プロフ) - 忙しい中制作お疲れ様です!日和くんルート楽しみにしてました!体調に気をつけて自分のペースで更新頑張ってください！応援してます！ (2020年6月11日 16時) (レス) id: 36a6836253 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水神友花 | 作成日時：2020年6月11日 13時
