狙われちゃう ページ3
「A、ちょっとこっち来て」
そう言われて、しゅうくんについて行った。
部屋の外を出て、丁度死角になる場所で足を止めたしゅうくん
『なんであんな嘘ついたの?』
「…いや、だってさ、あそこで、カップルです!とか言ったらノリ悪いじゃん?笑」
『でも、そんなことしたらしゅうくん狙われちゃう…』
「A、俺言ったよね。俺は、A一筋だって」
『ほんとうに信じていい?私、しゅうくんのこと信じたい』
信じていいよ。って、私を抱きしめたしゅうくん。
大丈夫。…大丈夫。しゅうくんは私のことが好き。私もしゅうくんのことが好き。
この関係はきっと壊れないよね
しゅうくんと約束をして、部屋に戻る
〈あのぉ、ちょっと、衝撃発言しちゃってもいいですか?〉
なんて、部屋に入った途端、みことちゃんっていう子が、口を開いた
〈私、この場に彼氏いるんだ。あのね、そこの端っこに座ってる、登坂広臣くん!〉
あ。ナチュラルヘアーの人だ。
そういえば、あんまり口を開いてないかも
臣:「登坂です。」
〈臣とか、臣ちゃんとか、みんなからは呼ばれてまーす!〉
そういえば、私たちと同じ制服だ。
同じ学校だったんだ。クラスが多すぎて全然気づかなかった
他にも何人かいるけど、名前を覚える余裕なんかなくて
しゅうくんが誰かに取られちゃったりしないようにって、必死に見守ってた
〈臣〜、なんか歌ってよ〉
臣:「やだよ。」
「なに、登坂くんって歌上手いの?」
〈すっごく上手いの!歌手になれちゃう!〉
やだよ。なんて言ってる登坂くんに無理やりマイクを渡して、曲を入れ始めるみんな。
やだな。こういうの。
息苦しい。一回外の空気吸いに行こうかな
『ちょっと、お手洗い行ってきます』
〈あ、私も〜〉
みことちゃんのあとをついていくような形でトイレに入った
私は、鏡の前に立ってため息をついていて
その隣でみことちゃんはグロスを塗り直していた
〈Aちゃんだっけ?しゅうくんに片想いしてるんでしょ?〉
『え?あー…うん。』
〈しゅうくんいいよね。片想いするのも分かる。私も狙っちゃおうかな〜〉
嘘でしょ。
あれだけ恐れていたことが、今、目の前で起きてる。
どうしよう。なんて言えばいいんだろう…
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こもりん(プロフ) - いぇすさん» コメントありがとうございます♪ 最後まで読んでもらえて嬉しいです! (2017年4月3日 12時) (レス) id: c137379bdb (このIDを非表示/違反報告)
いぇす - 最後の部分がタイトルと重なって、もうたまらなくなりました笑笑 すごく面白かったです! (2017年4月3日 12時) (レス) id: 2e838c7f21 (このIDを非表示/違反報告)
こもりん(プロフ) - あらこもりさん» いつも最初から最後まで読んでくれてありがとう!結構早く終わったよ笑 次の作品もお楽しみに♪ (2017年4月3日 0時) (レス) id: c137379bdb (このIDを非表示/違反報告)
あらこもり - みづ!今回のお話もすごい面白かったよ♪みづがいつもつくるお話より1番早く完結しちゃったんだね〜でもめちゃくちゃ面白いし、キュンキュンした!!新作のお話も楽しみにしてるね♪ (2017年4月2日 23時) (レス) id: 08e1534ff2 (このIDを非表示/違反報告)
あらこもり - そうなんだ〜確かに私も王様ゲーム読んでるけど作者さんすごいよね〜!!全部小説持ってるんだ〜お金持ちですね〜笑私もほしい!!!絶対買ってくれないもん!!いいな〜 (2017年4月2日 23時) (レス) id: 08e1534ff2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こもりん | 作成日時:2017年3月20日 20時