来なきゃよかった ページ4
結局何も言えないまま、みことちゃんはお先に〜って出ていっちゃった
ほんとにどうしよう。
やだよ。しゅうくんが取られちゃう。
『はぁ……』
意気地無しの私には何もすることが出来なくて
それが悔しくて、悲しくて
何も言葉に出来ずに、ため息をついていてトイレから出た
『はぁ…。どうしよ』
臣:「ちょっとそこどいてくれる?」
『ごめんなさい。…あ。』
臣:「あ。えっと…」
『あ、Aです。』
臣:「じゃあ、Aちゃん、ちょっといい?」
『はい。』
一分もかからないうちに終わった登坂くんとの会話。
しゅうくんと、みことちゃんの会話もこれくらいだったよね?
それなのに、もう好きに…って、みことちゃんには登坂くんがいるんじゃん。
『浮気?二股?』
心の真ん中に大きなもやもやを抱えながらカラオケルームに戻る
目の前には、しゅうくんと、みことちゃんがくっついて座ってて
それが、私にとっては見るに堪えない光景で
限界を感じて、用事ができたから帰るね。って、お金を出して、バッグを持ってカラオケ店を出ていった
『あんなん無理。来なきゃよかった』
視界の先がぼやけてきて、下を向いて、必死に泣くのを堪えた
『大丈夫…しゅうくんは私の事好きって言ってくれてたからっ…』
臣:「ねぇ。ちょっと」
『え?』
追いかけてきたのが、しゅうくんじゃなくて、登坂くんだったことに、驚きと寂しさでいっぱいになった。
しゅうくんはきっと、合コンを楽しんでる。
私の存在忘れちゃってるんだ
臣:「こんなに金出さなくていいって。」
『いいよ。別に』
臣:「いや、一人だけこんな多く出すのはダメでしょ。ほら、手出して」
『…ありがとう』
臣:「…泣いてんの?」
『泣いてないよ。』
臣:「…そっか。」
『…みことちゃん。可愛いね』
臣:「あんたの彼氏もかっこいいと思うよ」
『取られないようにしなきゃダメだよ。』
臣:「取られたら取られたでいいよ。」
『…え?』
臣:「じゃあ、また学校でね」
話をうまくはぐらかされて
夕日が沈んだ暗い道を一人、とぼとぼ帰った。
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こもりん(プロフ) - いぇすさん» コメントありがとうございます♪ 最後まで読んでもらえて嬉しいです! (2017年4月3日 12時) (レス) id: c137379bdb (このIDを非表示/違反報告)
いぇす - 最後の部分がタイトルと重なって、もうたまらなくなりました笑笑 すごく面白かったです! (2017年4月3日 12時) (レス) id: 2e838c7f21 (このIDを非表示/違反報告)
こもりん(プロフ) - あらこもりさん» いつも最初から最後まで読んでくれてありがとう!結構早く終わったよ笑 次の作品もお楽しみに♪ (2017年4月3日 0時) (レス) id: c137379bdb (このIDを非表示/違反報告)
あらこもり - みづ!今回のお話もすごい面白かったよ♪みづがいつもつくるお話より1番早く完結しちゃったんだね〜でもめちゃくちゃ面白いし、キュンキュンした!!新作のお話も楽しみにしてるね♪ (2017年4月2日 23時) (レス) id: 08e1534ff2 (このIDを非表示/違反報告)
あらこもり - そうなんだ〜確かに私も王様ゲーム読んでるけど作者さんすごいよね〜!!全部小説持ってるんだ〜お金持ちですね〜笑私もほしい!!!絶対買ってくれないもん!!いいな〜 (2017年4月2日 23時) (レス) id: 08e1534ff2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こもりん | 作成日時:2017年3月20日 20時