海とマーメイド

意識してるのかな？ ページ38

さくちゃんに三秒だけ頑張ってみな。って言われて



頑張ってるよ？頑張ってるんだけど、廊下とかですれ違うと、すぐに目をそらしちゃって


三秒どころか、二秒も見れないの。



意識しすぎなのかな？









さく:「お昼食べよ。」


『うん。』









いつもみたいに二人で机をくっつけて

お弁当を食べ始める









『ねぇ、さくちゃん』


さく:「ん？なに？」


『この間さ、三秒だけ頑張れって言ってくれたじゃん？』


さく:「頑張れた？」


『いや、頑張るも何も、目を合わせられないの。』









意識しすぎ。って、ニヤニヤしながらご飯を口に入れたさくちゃん


やっぱり意識しちゃってるのかぁ



どうしよう。避けてるわけじゃないんだけど…









『臣くんに誤解されたらどうしよう。嫌われたくない』


さく:「じゃあ、付き合っちゃいなよ」


『付き合うのは…』


さく:「なにその贅沢なワガママ」


『分かってるよ。先延ばしにしたっていつかは返事しなきゃいけないことくらい』


さく:「A。告白するのって、すっごく勇気いるんだよ？…だから、真剣に考えてみたら？」


『うん…そうだよね』


さく:「あ、私昼休みちょっと用事があるから話せないや。ごめん」


『うん。わかった』









ご飯を食べ終わって昼休みになって


すぐに教室を出て、一人で屋上に向かった









『真剣にかぁ…』









私って変だよね


付き合いたいとは思ってないのに、嫌われたくないなんて


いや、付き合いたくないわけじゃないんだけど、私が臣くんの隣にいても、申し訳ないっていうか…



臣くんにはもっといい人がいるから

私と臣くんじゃ、誰から見ても不釣り合いだよ




って、一人でぐちゃぐちゃ考えてたら

屋上のドアが開いて


入ってきたのは、臣くんだった









臣:「やっと見つけた」


『…サッカーしてたんじゃないの？』


臣:「Aちゃんが気になりすぎてサッカーなんて出来ねぇよ」









ほら。すぐそうやって、ドキドキさせること言うの


私と付き合ったって楽しくもなんともないよ

嫉妬深いし、心広くないし



考えれば考えるほど自分の嫌なところばっかり出てくる









臣:「俺のこと避けてる？」


『…避けてないよ』


臣:「嘘つけ。俺と目が合ったらすぐそらすじゃん。それくらい意識してるってこと？」





臣くん、ニヤニヤしてる。


もうやだ。最近、臣くんに振り回されてばっかり

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