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キラキラキラ ページ20

『……なんでそんな、俺を引き留めようとしてるんですか?』





本当に疑問符がついているのかと疑いたくなるほどの無表情で問われる

こいつが中3で全国制覇し、満面の笑みで表彰台に立っていた姿を思い返すと

あまりにも似ても似つかなくてもはや笑えてくる

ああ、あの時のインタビューは忘れられまい

サッカーを''楽しかった''と、過去形で語り

その後フィールドには二度と現れず

一瞬で神の座を放り捨てた

その熱はまだ冷めきってはいないというのに

……ああ、腹が立つ





「単純な事だ。俺は世界一のストライカーを作りたい

それはお前かもしれないし、そうじゃないかもしれない」





俺が必死こいて探して

やっとこさ掴んだと思ったしっぽが

拓尓 Aについての検索をかけた時の次の候補が



《吹奏楽》



…この時の俺の気持ちがこいつにはわかるだろうか





「お前はサッカーが上手く、強い。

そうだな、お前抜きでこのプロジェクトを行い、1人が残ったとしよう」





現れたと思ったらまるでこちらに興味を示さず

否定するように持っている''それ''を見た時の俺の気持ちがこいつにはわかるだろうか





「では、それは世界一のストライカーかどうか」





世界一にだってなり得るような、そんな力を持ったこいつが

サッカーを、上座を捨てたこいつが

のくせにまだ熱をもてるようなこいつを見た俺の気持ちがわかるだろうか


でも、そんな憎らしいこいつが





「…答えは否、完璧な世界一のストライカーじゃない」





こいつがいなければ、世界一のストライカーは誕生しない





「当然、お前がここに参加する勇気が無い腑抜けならば話しは別だが

そうじゃないだろう?」





お前はまだ熱を持っている

燃やせる





「択尓A、お前に質問をしよう」


「サッカーをしていた時、サッカー以上にお前を滾らせていたものはあるか」


『…なかったです』





ああ、そうだろうそうだろう

でも、だけど、なのに!





「お前は、その滾りを、積み上げた山を、一瞬で踏み潰し、そしてチリにした」


「それは何故か、恐らくそれ以上の滾り……そいつとの出会いだろう?」





夢中になっているものだって、それ以上の輝きがあれば投げ捨てられる

そしていつだってそれを拾える

さあ、輝きを見せてやる

''それ''を、''そいつ''を、捨ててみろ

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Yuna(プロフ) - ペン太郎さん» はい!もちろんです☺頑張ってください! (12月31日 19時) (レス) id: 8dc1901234 (このIDを非表示/違反報告)
ペン太郎(プロフ) - Yunaさん» ありがとうございます☺️不定期ですが、ちまちま更新していきたいと思ってます💪気長にお待ちいただけると…🥲 (12月31日 18時) (レス) id: 317c286804 (このIDを非表示/違反報告)
Yuna(プロフ) - 更新待ってます! (12月24日 11時) (レス) @page21 id: 8dc1901234 (このIDを非表示/違反報告)
ペン太郎(プロフ) - りすさん» わわ、ありがとうございます!応援凄く力になります☺️💪 (8月23日 21時) (レス) id: 317c286804 (このIDを非表示/違反報告)
りす(プロフ) - 面白くてすきです!絵心さんから説明されるまで何にも疑問に思わないのすごい(笑)これからどうなっていくのか楽しみです!応援しています!頑張ってください! (8月23日 4時) (レス) @page9 id: 6cf6d64f42 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ペン太郎 | 作成日時:2023年8月14日 0時

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