【金カム】祝福された道 (ページ3)

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菊｢気になるんなら、着替えるか？軍服しかないが...｣

急に大声を出すAに少し驚いた顔をしながらも菊田は言った

Aは申し訳なく思いつつも、

菊田の前でこんな格好をしたままでいるのは耐えられなかったので

｢お願いします、、｣

そう言って少し頭を下げた

菊｢おう、待ってな｣

下げられた頭にポンポンと軽く触れると菊田は出ていった

｢どうしよう｣

Aは床にしゃがみこんだ

私がこの世界に来てしまったのはきっと尾形のことを好きなあまりだと思う

尾形を救わなければならない。そうじゃなければ来た意味が無いのだ

｢でも、、｣Aは呟いた

｢私なんかに尾形が救えるとは思えない｣

菊｢救う？なんのことだ？｣

Aが言い終えるのと同時に菊田が片手に服を抱えながら扉を開けた

菊｢軍服しかないって言ったが、俺の服もあるのを忘れてた。一応どっちも持ってきたから好きな方を着るといい｣

｢ありがとうございます。じゃあ、着替えるので？｣

菊田から私服を受け取ったAは少し困った顔でそう言った

菊｢ああ、どうぞ？｣

平然とした顔で見てくる菊田をAは唖然としながら見つめた

菊｢そんな間抜けな顔するなよ。冗談だ｣

どこからともなくタバコを取り出すと菊田は後ろを向いた

菊｢終わったら教えてくれ｣

｢はい、！｣

Aはびっくりしながらも急いで菊田の貸してくれた服に身を通していく

｢着替えました！｣

菊｢んそうか、ってぶかぶかすぎるだろ｣

今度は微笑むのではなく本格的に笑っているので煙がこちらにも向かってくる

菊｢なんだ？嬢ちゃんの世界では煙草はないのかい？｣

思わず咳き込んだAに菊田はそう言う

｢無いわけではないですけどあんまり周りにいなかったので、というか私の世界といっても同じ国なことにはかわりないですよ。時代が違うだけで｣

菊｢そうか。ところで、さっき言っていた救う？っていうのはなんのことだ？
嬢ちゃんは誰かを救うためにこの世界に来たのか？｣