【金カム】祝福された道 (ページ18)

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｢だからあ、こうするのが1番早いんですって！｣

部屋に入った途端、腕を掴まれ壁に押し付けられる

菊｢鶴見中尉が簡単にあなたに着きますという言葉を信じる人間だと？｣

｢菊田さん、私がそんなこと言ったと思います？
私は自分が持っている能力、元いた世界の話をしただけです
味方に着く気なんてさらさらないし、鶴見中尉もそれをわかっているんです｣

Aは目を合わせながら菊田の頬を撫ぜる

傍から見たら菊田は怒っているように見えるだろうがAの目にはとにかく心配だ、という表情しか映っていない

｢私は、大丈夫です｣

菊｢何かあったら、すぐ言うんだ｣

菊田は腕を離すとそう言ってAを見つめた

2人は部屋を出るとすぐにまた鶴見中尉の元へ向かった

鶴｢よし！行こうでは無いか！｣

菊｢どこにです？｣

菊田はそう言ったものの大体の予想はついていた。尾形の元へ行くのだ

さっきAが彼、と言った時の表情は確実に普段見せないものだった

鶴｢着いてからのお楽しみだな！もう着いたが！｣

そう言いつつ扉をバーンと開けるとそこには3人の男がいた

鶴｢左から月島、宇佐美、尾形だ｣

鶴｢今日から第七師団に転属してきた菊田軍曹だ｣

4人は同時にお互いに向けて頭を下げる

鶴｢それとこのお嬢さんは赤西Aという！｣

月｢昨日話していた女でありますか？｣

宇｢随分端正な顔立ちですね、しかも男が好みそうな体だ。この女に本当にそんな力があるとは思えない｣

宇佐美に全身を舐め回すように見られて思わずAは鳥肌を立たせる

菊田は静かにAを後ろに下げると宇佐美を一瞥する

宇｢ハハハッそれに、男に守ってもらってるじゃないか、言い返す肝っ玉もないのによくノコノコ鶴見中尉殿の前に現れたな！｣

｢あなたと話しに来た訳では無いので。そうですよね鶴見中尉｣

Aはずいっと前に出て鶴見中尉に話を振る

鶴｢ああ、そうだぞ宇佐美！そうやってすぐ女性を卑下する癖はいかん！Aちゃんは尾形に話があってきたんだ｣

宇佐美はヒィッ申し訳ありません！と声を上げたかと思えば次の瞬間はケロっと元に戻り

宇｢百之助ェ？｣

と今度は尾形を舐めまわすように見た

一方尾形は眉を動かさないどころか瞬きすらせずに、鶴見中尉の言葉で少し前に出た