【金カム】祝福された道 (ページ13)

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いよいよ作戦2日目。

場所は今回も帝国ホテル

例の如く2人で木に登り見ていると杉元が令嬢に連れていかれるのが見える

菊｢どこへ行く気だ？｣

2人はすぐに木から降りていく

菊｢まさかノラ坊にかぎって誘われて手は出さんよな？｣

そんな菊田を横目にAは全く違う心配をしていた

まさに今日は、尾形百之助と杉元がかち合う日だ。それに、鶴見中尉もいる

彼は今回この世界で動くにあたって確実に取り入っておいた方がいい人物だ

菊｢あッ！なにヤッてんだよあいつ！！｣

上を向くと窓から全裸でバツマークを向けてくる杉本がいた

扉の前まで行くと杉元が鶴見中尉の部下たちと争う声が聞こえる

菊｢逃げろノラ坊ッ！！｣

いつの間にか中に入っていた菊田が杉元を庇うのが見える

Aも思わず入る。すると真っ先に見えたのはやはりあの男。

Aは確実に自分の心臓が今までに感じたことの無い鼓動を感じているのがわかった

｢おがた、｣

目が合っているのかすらわからないような顔をしている尾形と3秒ほど見つめ合っていると突然腕を掴まれた

菊｢何してる！A早く行くぞ｣

そうして扉を出るとあれが菊田軍曹では？という声がする

さすが鶴見中尉だ。状況を飲み込むのが早い

杉｢俺なんかかばって撃たれるなんてどうかしてますよ菊田さんにとっては道端で拾ったノラ坊でしょ？｣

令嬢と別れた後で杉元と菊田は立ち止まって話していた

菊｢俺がお前を巻き込んじまったからないいんだよどうせ... 俺は地獄行きの特等席だ忘れてくれ花沢勇作のことも全部忘れろ

さっきの陸軍に入るって話...本気じゃねえよな？

お疲れさんその軍帽返してくれ｣

杉｢地獄行きの特等席だなんて...弟さんのことで自分を責めているんですか？｣

菊｢弟を陸軍に誘ったのは俺なんだ。メシだけは食えるからって...俺が殺したようなもんだ｣

杉｢俺が陸軍に入ろうとしたきっかけは菊田さんだけど最後は自分で決めることです何があっても恨むわけない｣

杉『もう自分を許して前に進んだら？
それに俺はめったに死にません不死身ですから』

菊｢はぁ〜その帽子お前にやるよ

陸軍でまた会ったらその時は初めましてから仲良くしようぜ｣

菊田はAの腕を掴むともう片方の手を杉元に振りながら歩き出した

菊｢またなノラ坊｣