【金カム】祝福された道 (ページ12)

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菊｢よし！！お前に教えることは何もない！！｣

突如始まった訓練から5日ほど経った日、菊田は杉元にそう告げた

いよいよ花沢勇作童貞防衛作戦実行というわけだ

場所は帝国ホテル

Aは菊田と2人で木に登り中にいる杉本の様子を見ている

菊｢洋食！！なんてこった！！｣

急いで杉元を見るとなんと、エビフライをフォークとナイフで食べようとしているではないか。

菊｢やばいやばいバレちゃう！もうバレちゃう！
あいつもう合図しようとしてるぅ〜｣

｢落ち着いて菊田さん、なんとかなるから｣

菊｢ああ、てかお前。わかってただろエビフライが出るって！｣

｢でも言ったら未来変わっちゃうじゃーん｣

そう文句を言い合いつつ2人は木を降りた

菊｢どうだった？｣

杉｢自分のことはあまり話さず退屈な男を演じてきました｣

波乱万丈と思われた1日目だったが結局杉本が機転を利かせたおかげで何とかクリアした

杉｢何回か会っただけの相手と結婚するなんて想像出来ないっすね｣

菊｢そういうもんだろ特に上流階級は誰だって気に入った相手と結婚したいんだろうけど割り切るしかねえよな｣

話はいつの間にか上流階級の恋愛風情についてに変わっていた

杉｢俺の故郷には幼馴染がふたりいるんです...
寅次が言ってたんですよ『梅ちゃんの中にはまだ佐一がいる』ってそれなのに結婚したから...それもそういうもんなのかなぁって｣

菊｢あああ？妥協して寅次と結婚したから梅ちゃんは本当に幸せなんだろうかって言いたいのか？テメーに梅ちゃんの何が分かんだクソガキコラ
ちょっと顔いいからって思い上がんなよ！！しょんべんチョロチョロ糞坊主のくせに

ノラ坊お前故郷はどこだ故郷の方角に向かって謝れコラ！！｣

急に杉元胸ぐらを掴み言い出す菊田に杉元もAもそんなに怒る？という顔をしていた

杉｢俺が未練たらしいんすかね｣

菊｢いや良いんだ。男はみっともない生き物だから惚れた女のことはずっと胸に仕舞って時々取りだして想って良いんだ｣

今度はニコニコと杉元の肩に腕をかけながらそう言う

ほんとに面白いなこの人。Aは2人の一歩後ろを歩きながら笑っていた

その後は食事に行き、菊田は杉元に宿を紹介しに行った

ああ、今頃帽子のこととか説明してるのかな

Aは外で菊田を待っている間必死に物語の内容を思い出していた