甘い時間を先生に。

夢のまた夢…？ ページ28

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ガラッ



ドアの開く音に、とっさに飛び退いた。




玉「お待たせー。お腹空いたからおむすびも買っちゃった。」



ガサガサとビニール袋を提げた玉森くんがイタズラっぽい笑みを浮かべて入ってくる。



あ、危なかった…。

気づかれてないよね？

キスしたこと…。



藤「お前なー、人の金で飯買ってんじゃねーよ。」




ドギマギする私とは対照的に、先生は何食わぬ顔でビニール袋の中を物色している。



さっきまでの真剣な表情なんて微塵も感じさせなくて、もしかしたら先生とのキスが夢だったんじゃないかってくらい普通の態度で。




藤「斉藤ー、鮭とたらこだったらどっちがいい？」



「あ…じゃあたらこ…。」




「ほら」とにこやかな笑顔でたらこおにぎりを渡される。



…うん、きっとさっきのは夢だったんだ。


先生の変わらない態度にそう言い聞かせた。

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