＊＊＊ ページ9
カタカタカタカタ＿＿＿＿
静かなオフィス。
私が叩くキーボードの音しかしない。
「疲れた、、、」
人に残業押し付けて、
さっさと帰ったな。あの野郎。
ザーー＿＿＿＿
「え、雨？嘘。」
真っ暗でほとんど反射で見えないけど、
間違いなくこれは土砂降りだ。
「もう、、、最悪。」
昔から雨、雷は大の苦手だった。
家ではいつも毛布にくるまって我慢してる。
ピカッ＿＿ゴロゴロゴロ＿＿＿
「ひっ、、、」
どうしよう。
なんとかデータは保存したけど、
腰が抜けて動けない。
、、、帰れない。
「うぅ、、、」
まともに言う事聞いて残業なんてしなければよかった。
しゃがみこんで動けないうちにも、
雷は鳴り続けてる。
しかも結構近い。
耳を塞いでも聞こえるレベルだ。
ゴロゴロを通り越して、
ドゴンッみたいな鈍い音がする。
「ふっ、、、ぅ、、、」
.
「星川、、、？」
控えめな小さな声が聞こえた。
どんどんこっちに近づいて来てる。
「お、まえっ、、、」
「櫻井さ、ん、、、」
元々大きくて丸い目を、
もっと大きくして私を見てる。
その時だった。
今までで一番大きな雷がなったのは。
「ひぁっ、、、！」
「ちょっ、おいっ！」
もう何も考えられなかった。
頭の中には、雷が怖い。それだけ。
気づいたら櫻井の胸に飛び込んでた。
「、、、大丈夫だ。俺がいる。」
初めて聞いた、私に対しての優しい声。
ぎゅ、と抱きしめ返される。
櫻井っていい匂いするんだ。
意外と細マッチョなんだ。
、、、こんな、
こんな甘くて低い優しい声だったんだ。
「掴まっとけよ。」
「ぇ？」
ふわっ、と体が中に浮いたと思ったら、
お姫様抱っこ、されてた。
「わ、私！重たいですから！」
「うん、重い。」
「で、ですよね！降ります！歩きます！」
「うるせー、暴れんな。」
口は悪いし、失礼だけど、
添えられた手は大きくて頼もしい。
ついたのは仮眠室。
使ってる人を見たことはないけど、
設備はかなり整っているらしい。
「今日はここで寝ろ。」
「櫻井、、、さんは。」
「あ？帰る。」
「え！？」
「嘘に決まってんだろ、馬鹿(笑)」
なにそれ、、、
そんなかっこよく笑うなんてずるい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1362人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あおみかん(プロフ) - おかえりなさい (2020年2月17日 0時) (
レス) id: 9882f60633 (このIDを非表示/違反報告)
わかな - あぁ間違えてしまいすいません。頑張ってくださいって言いたかったんです！すいません笑 (2016年10月30日 22時) (レス) id: dd4ccce78e (このIDを非表示/違反報告)
わかな - がください(^-^)楽しみにしてます！ (2016年10月30日 22時) (レス) id: dd4ccce78e (このIDを非表示/違反報告)
稀羅(プロフ) - わかなさん» こんばんは。嬉しいコメントありがとうございます（泣）亀更新ですが、これからもどうぞよろしくお願いします！( ´▽` )ﾉ (2016年10月30日 17時) (レス) id: 02dcb420d8 (このIDを非表示/違反報告)
わかな - こんにちは！この作品読むと超ドキドキします！これからも頑張ってください！ (2016年10月29日 14時) (レス) id: dd4ccce78e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
