スリザリンの変わり者 (ページ24)

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北国のチョコレートページ24

ハリーが目覚めたとの知らせを聞き、Aはハーマイオニーとロンと共に医務室へ戻った。マダム・ポンフリーに何とか頼み込み入れてもらうと、ハリーは少し疲れた笑顔で3人を迎えた。

「ハリー、私たち、あなたがもうダメかと……ダンブルドア先生がとても心配してらっしゃったのよ」

ハリーに抱きつこうとするハーマイオニーをやんわり止めながら、Aも彼に声をかけた。

「まだ疲れてる顔をしてるわ。このチョコレート、北の方に売っていたのだけど、食べるとすごく元気が出るのよ。ぜひ食べて」

差し入れはもう必要ないかもしれないけど、とチョコレートを引っ込める素振りを見せると、ハリーは「味が保証されてるから安心して食べられるよ」と百味ビーンズをチラリと見やった。

何があったのかというロンの質問に、ハリーはチョコレートを頬張りながら答えた。ダンブルドアはきっと、ハリーにヴォルデモートと戦うチャンスを与えようとしたのだと結論づけた彼に、ロンは誇らしげに笑った。

「ああ、ダンブルドアって全く変わってるよな。

明日は学年末のパーティーがあるから元気になって起きなくちゃ。得点は全部計算が済んで、もちろんスリザリンが勝ったんだ」

「問題児1人が足を引っ張らなくてよかったわ」

Aは自分を指差し、きまり悪いのを隠すように笑った。3人もしっかり笑顔になってくれたので、彼女はほっと息をついた。