妖怪㐂伝、虹の岡［all］ (ページ29)

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こんにちは、花嫁ですページ29

紫side

突然やってきた化け猫のぞみちゃんは、確かに家事に不慣れだったものの、神ちゃんの隣で真面目に真剣に勉強し、成長していった

紫「頑張りやさんやな」

桃「崇裕さんの為なら、これくらい完璧にしないと！」

俺そんな偉いご身分じゃないんやけどなぁ～？

ありがとう、と頭を撫でると、にゃっ！と耳としっぽを出して背筋を伸ばす

…かわい

赤「天誅ー！！」ﾊﾞｼｯ

紫「い"っ…何してんねん！！」

赤「うつつ抜かしてるアホな馬に鞭打ったってん。感謝しろよ」

しげだけがあんまのぞみちゃんに懐いてない

最初は美人さんが来て人見知りしとんのか？と思っていたけど、そうでもなさそうで

大好きな濵ちゃん取られて拗ねとるんやろって言われたからほっといてるけど、

もしほんまにのぞみちゃんがここに嫁ぐこととなったらしげとも仲良うして欲しいし。慣れてもらわんと

橙「いや、それ崇裕は結婚に乗り気ってことやで？」

紫「はっ！そうやん！」

黄「気づいてなかったんかい」

彼女が家に帰った後の晩酌の時間、つまみ片手に照史に豪快に笑われた

そんな笑わんでええやん…

橙「あっ、淳太くんあかんで。いくら妖怪でも子供に飲酒させるチンピラではありませーん」

紫「ほんまや、お前さり気ないなぁ！」

隣に置いてある熱燗に手を伸ばす淳太の腕をペちっと叩いた

逮捕ー！と酔っ払いのテンションで持ち上げていると

黄「あの、前から言おう思っとったんやけど、、

俺もう20歳超えとるで？」

緑・赤「えっ」

紫「うそやん」

橙「またまたぁ～」

黄「子供子供ってずっと言われて予感はしてたけど、ちゃんと成人です。酒も飲むし車の免許持ってます」

なん、だと…

全員が床に手をつき、信じられないと淳太を見る

本人はそんな驚くか？とキョトンとしとるけど

橙「てっきり高校生の青二才やと…」

紫「そうか…成人なんか……」

緑「見えへんわ。俺今年で一番びっくりした」

赤「老けなさすぎやろ！呪いやで。最早妖怪や！」

黄「ちがう魔法かかってんねん」

ほんなら成人の祝いや！と照史が奥から酒を取り出し、飲めるものはじゃんじゃん飲み、食べて騒いで歌ってと

よく分からない宴と化した一夜となった

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