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◇
ライブに招待された。
最近全然Aと話せなくてやきもきしていたけど、どうやらツアーライブの真っ最中だったみたいだ。そりゃそうだ。
その言葉の通り、僕を含めた高専のメンツがライブ───ロックバンド『King Gnu』のライブに招待されたのだ。
上等な封筒に、招待状のようなものが入っていて、しかもチケットは特別仕様。
招待状は、本文は印刷されたものだったけど、メンバーのサインは印刷じゃなくて直筆。なんてこと。ファンに背後から刺されそうな事案だよね。
悠仁と野薔薇はもちろん、あの恵までテンションが上がっている。
にしても、でっかいドームだな。……なんか、なあ。
ほんの少しだけ仄暗い気持ちを抱えながら、ゲートを潜り抜けた。
＊
＊
＊
「Aさんの『どろん』、良かった…！！」
「それな。井口さんの声も良いし、常田さんも最高だし……MVと音源超えてくるのほんとすげー…」
前を歩く僕の可愛い生徒たち、それから同期や後輩を眺めながら、その後ろをゆっくり歩く。
…なんか、悔しい。
こんな気を持ってちゃだめなのは重々承知してる。
でもさ、悔しいでしょ。ねえ？
あんな楽しそうな顔、見たことなかった。
あんな顔をするんだって、あんな風に話すんだって。
ぎゅっと拳を握り締める。柄じゃないなあ、こんなことを僕に思わせるのは君くらいだよ。
「五条悟さんですか？」
スタッフらしき女性が僕の背後にいた。「お時間よろしいでしょうか」なんて言葉で連れ出された先にいたのは。
「おー！」
「うわ写真以上」
「遊、和輝、どしたん？ 理？ 蹲らない、」
メイクを丹念に施したAが、僕を見る。僕の横に立ってた女性を見て「呼んできてたの？」と苦笑していた。僕に声をかけてきたのはマネージャーさんだったらしい。
「そっか。楽しんでくれた？」
「うん、楽しかった〜。また来たいな、次は自力でチケット取ろっかな〜」
「あはは、頑張れ」
じゃあお手洗い行ってくる。Aが僕の横を通り抜けて、トイレに姿を消す。
それを見計らって、メンバーの───そう、常田大希と僕と同じさとるの井口理。煙草を咥えて、ソファーに足を組んで座っていた常田大希と僕を見て蹲った井口理が僕と目線を合わせた。
嫌な予感するな、迷惑かけるなとか言われるのかな。めんど。なんて考えが過ったときだった。
「俺らのかわいーボーカル、大事にしてやってくれよな」
「傷つけたりしたら許さないかんね！」
なるほど、野薔薇が「ほんとかっこいい」って言ってた理由が、わかった気がした。
「もちろん。僕、Aのこと愛してますから」
◇
終わり
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まいとりー。(プロフ) - 紅葉夕さん» 紅葉夕さん、コメントありがとうございます。嬉しいお言葉ありがとうございます！ すごく嬉しいです。楽しんでいただけてよかったです！！ 文字書き同士、一緒に頑張っていきましょう！！ (2022年8月26日 21時) (
レス) @page40 id: cfb5124360 (このIDを非表示/違反報告)
まいとりー。(プロフ) - マリオットさん» コメントありがとうございます〜！この作品に貴重なお時間を使っていただけて本当に光栄です…。恋愛は書き慣れていないので私自身不安なんですけど、ぜひ楽しんでいただけるように頑張らせていただきます！！ 応援、本当にありがとうございます！ (2022年8月6日 19時) (レス) id: cfb5124360 (このIDを非表示/違反報告)
マリオット - 面白過ぎて…感動です… 応援してます‼ (2022年8月6日 16時) (レス) @page5 id: 4a1e7dbbbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぐちや | 作成日時：2022年8月5日 7時
