安全圏からの告白 ページ14
◇
それから、五条くんのスイーツ並みに甘い攻撃が始まった。
毎日朝、日課のように「今日もかわいいね！ 好きだよ〜」と言われる。
お昼は任務がなければ必ず一緒に食べさせられる。(もちろん拒否権なんてない)
夜は毎度毎度五条くんの部屋に連行されて、ご飯を食べさせられる。
そう、一日のほとんどは五条くんが常に隣にいる。飽きないのかな。
これはおかしい、おかしいにもほどがある。
どうにかこの五条くん地獄から抜け出そうと試行錯誤するけど、早すぎる五条くんに全部未然に防がれる。なんなんだあの人。
「ねえねえ、明日休み？」と五条くんがふらりと現れた。休みと伝えればよかった！ と笑って「明日、デート行こうよ！」なんて言われた。何故。
「いいじゃんいいじゃん！ あっ、もちろん拒否権なんてないからね〜」
「でしょうね」
じゃあ明日、七時に迎えに行くから！ 五条くんは遠足前の小学生みたいに声を弾ませていた。
…ちょっと待って、七時ってほんと？ 早くない？
＊
＊
＊
「───……！ ───！ ───A！ お───き───て！！！」
「ッ…！？」
目が覚めたら目の前に五条悟がいました。なんて洒落にならない。何のホラー映画だ。
そう思ったら時計はもう七時五分前を指していた。嘘でしょ、五条くんが五分前行動？ 今日は槍でも降るのかな。
「あー、着替えなくていいよ。そのまま僕に着いて来てよ」
「え…」
「持つのはいつも君が使ってるメイク道具だけでいいから」
「え…？」
更に五条くんの行動が意味不明になってきた。何を考えているんだこの人は。
心の中でボヤキながら言われた通りにする。こういうのは言うことを聞いておいた方が得策だ。
「あっ、準備できた？ じゃあトぶよ〜」
手を握られ、瞬きをしたらそこはもう見慣れてしまった五条くんの部屋だった。
超人め、テレポーテーションなんて最早ドラえ◯んじゃないか。
「いや〜あのさ〜、僕一回これやってみたかったんだよね」
手渡されたのは五条くんのスマホだ。五条くんはiPadを握っている。使うのはそっちらしい。
スマホの画面を見ると、そこにはヘアアレンジ方法を紹介する動画が流れていた。
どうやら昨日、暇つぶしに動画を見ていたらこれがたまたま流れてきたらしく、何故か私を実験台にしようと思い立ったらしい。
何故私？ と思ったが、ブラシやヘアアイロン、スプレー等々きっちり用意されている道具たちを見て、渋々言うことを聞くことにした。
◇
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 312人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まいとりー。(プロフ) - 紅葉夕さん» 紅葉夕さん、コメントありがとうございます。嬉しいお言葉ありがとうございます！ すごく嬉しいです。楽しんでいただけてよかったです！！ 文字書き同士、一緒に頑張っていきましょう！！ (2022年8月26日 21時) (
レス) @page40 id: cfb5124360 (このIDを非表示/違反報告)
まいとりー。(プロフ) - マリオットさん» コメントありがとうございます〜！この作品に貴重なお時間を使っていただけて本当に光栄です…。恋愛は書き慣れていないので私自身不安なんですけど、ぜひ楽しんでいただけるように頑張らせていただきます！！ 応援、本当にありがとうございます！ (2022年8月6日 19時) (レス) id: cfb5124360 (このIDを非表示/違反報告)
マリオット - 面白過ぎて…感動です… 応援してます‼ (2022年8月6日 16時) (レス) @page5 id: 4a1e7dbbbb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぐちや | 作成日時：2022年8月5日 7時
