25 仲良くなりたいだけ ページ27
椿side
今日は不思議な人に出会った。
いつも買い物の帰りに寄って、少しのんびりする所、
海がよく見える、公園のベンチである。
めったに人が訪れない公園だが、
今日は先客がいた。
灰色の髪の毛に赤い瞳、
背が作之助並みに高く、整った顔の男性
異国の人かな……
このまま帰っても暇だったので
声を掛けてみることにした。
『お隣、いいですか?』
「……嗚呼」
と言い、少し端によった男性。
あっ、気を遣わせてしまった…
まぁそうなるよね、うん、皆が皆フレンドリーじゃ
ないもんね。
此処は私のフレンドリーさを発揮するべき…!
(ただのアホ)
『あの、』
目線だけをこっちに向けてきた。
ひええっ、無表情……!!!
少しして
「…何だ」
と返ってきた。
『此処に来るの初めてですか?』
「嗚呼」
『やっぱり!此処から見える海、綺麗ですよね』
「嗚呼」
…さっきから嗚呼しか言ってないよね??
(それはきっと貴女が迷惑だからです)
『海、好きなんですか?私はすごい好きです』
「普通だが、ここから見える景色は美しい」
『ですよね!?』
アッ気持ちが高ぶった。
「フッ……貴君は面白いな」
と、少し笑って言ってきた。
面白いって言われると何か嬉しいよね。
『えっ、そうですか?面白い??』
「嗚呼。貴君、名は?」
『椿です、貴方は?』
「乃公はアンドレ・ジイドだ。ジイドでいい」
まだ若干笑ってるこの人……じゃなかった、ジイドさん
あれーー、なんだこのイケメンオーラは。
作之助のイケメンオーラと似てるぞーー。
大人の色気ってか。あーーそうですか。
くううううっ
声掛けてよかった……!!!
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作者名:麗華琉 x他1人 | 作成日時:2019年3月15日 3時