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「お嬢様なの？」
突然そんなことを言われたから、一瞬面食らった。
さっきの会話聞いてたんだ。
「まあ、でも今は実家出てるし」
「ふうん」
「……もしかしたら帰らなきゃだめかもしれないけど」
「なんで？」
「30歳までに結婚しなかったら、仕事やめて親が決めた人と結婚する、って条件で家出たの」
大野さんが顔を上げたから目があった。
この人、すごくきれいな目をしてる。
「だから占い」
「……そう。私は結婚するなら今の彼だと思ってた」
またフラッシュバックみたいに、しいちゃんのピアスが浮かぶ。
「知らない方がよかった？」
「え？」
「おれが占いでみたこと、知らない方がよかったんかな」
その言葉を聞いて私は首を振った。
「知らない方がよかったとは思わない。
……逃げてたらだめだよね。
わかってるんだけど」
「つえーな」
「強い？」
「ん」
「強くなんかないよ」
「つえーよ。見て見ぬふりするやつも多いんじゃねえ？」
ふって息をぬくように笑う。
優しい声。
胸がどきん、と鳴った。
「お取り込み中失礼。大野さんお客さんきたよ」
はっと振り向くと、この間私がぶつかった色白の人。
「ありがと、ニノ」
そういえば相葉さんもこの間この人のことニノって呼んでたっけ。
この人がレンタル店主さんなんだ。
大野さんが立ち上がったから、私も帰るつもりで慌てて立ち上がったら。
テーブルの足につまづいて転びそうになった。
「あぶね」
咄嗟に大野さんが手を引っ張ってくれて、転ばずにすんだ。
すんだけど。
「あの……？」
なぜか大野さんが手を離してくれない。
凝視するみたいに握ったままの手を見てる。
「あ、ごめん」
次の瞬間ぱっと離された手。
「もっかい、貸して」
言うが早いかもう一度握られた手。
「え？！ちょっと、なに」
この間も思ったけど、指は長くて細いのに男らしい手。
「大野さん、それくらいにしときなよ」
ニノさんが大野さんの肩をぽん、とつかむ。
小さな声で、「なんか見えちゃった？」と聞いたのを私は聞き逃さなかった。
「もしかして。手に触れたら何か見えるんですか？」
「違う違う！ほら大野さん行こ」
ニノさんが慌てて否定したものの、私が怪しんでいるのを見て大野さんはあっさり頷いた。
「そーだよ」
「こら、大野さん！」
「……何が見えたんですか？」
「かなり高いビルの1番上で、仕事してた」
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Haru - とても素敵な作品を読まさせていただき、ありがとうございました。reiさんの作品はよく読まさせていただいているのですが、これを機に、他の4人の作品も積極的に読んで行こうと思いました。これからも素晴らしい作品を期待しています。(Mintyさん、紫担同じですね！) (2019年8月29日 16時) (
レス) id: 7c66034540 (このIDを非表示/違反報告)
mahiru(プロフ) - でいじぃさん、Mintyさん初めまして。つむりん、レイたん、よしのさんお久しぶりです！！素敵なコラボ楽しかったです！どのお話を誰が書いているのか想像しながらわくわくと読ませていただきました〜！またコラボお待ちしております！ (2017年8月28日 22時) (レス) id: 4f10843d37 (このIDを非表示/違反報告)
ににょ - つむさん、でいじぃさん、Mintyさん、よしのさん、 reiさん、豪華コラボのこんな素敵なお話を書いてくださりありがとうございました！とても面白いく、読んででキュン＆ニヤニヤしてました（笑）また、コラボ作品見てみたいなぁと(≧∇≦)また会う日まで (2017年8月24日 18時) (レス) id: 2efc655b00 (このIDを非表示/違反報告)
梨沙(プロフ) - やっと読めたー！と喜んでおります。とても楽しうございました。またの機会をお待ち申し上げます。夏休みも終わるわー、はあぁ (2017年8月16日 15時) (レス) id: e385bf4ae4 (このIDを非表示/違反報告)
なるちゃん(プロフ) - 豪華コラボで楽しかったです！ こんな５人のオムニバス映画がぜひ見たい！！ (2017年8月14日 1時) (レス) id: a1fe1fb9b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫻ビルヂング管理人
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作成日時：2017年7月29日 18時
