伍話 処罰 ページ7
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《沖田視点》
そうして再度送られてきた追っ手から逃げ出し、入った京でさ迷っていた所を浪士に絡まれていた、とAちゃんは話した。
「復讐するために来たけどもう
そう云ったきり、何も云わなくなってしまった。
「どうする、近藤さん」
「どうするって聞かれてもなぁ...このまま返すって訳にもいかんだろう」
彼女の話からして行く宛ての無いことは容易に想像出来る。
「煮るなり焼くなり斬るなり好きなようにしてください」
表情一つ変えず近藤さんを真っ直ぐ見つめる彼女はこれから自分の身に何が起きようと受け入れるだろう。
出て行けと云われれば出て行くだろうし、腹を斬れと云われたら腹を斬るだろう。
端正な顔立ちをした儚げな女の子の男らしい潔さと不気味な危うさに無意識に肌が粟立つ。
「なぁこの子強いんだろ?」
「まあ…浪士を斬っちゃうぐらいには?」
平助が興味津々な顔で僕に聞く。
「だったらさ!新撰組に置いてやりゃいいじゃん!」
「はァ?!」
突拍子もないことを云いだした平助に土方さんが疑わしそうな視線を向ける。
「確かに何もしてない女を斬るっていうのも忍びないしなぁ、俺も平助に賛成だぜ」
そう言った左之さんの隣で新八さんも頷いた。
「......」
土方さんは少し考えた後、口を開いた。
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アルム(プロフ) - 優奈さん» コメントありがとうございます(T_T)これからもゆっくりですが更新頑張ります! (2021年7月9日 8時) (レス) id: cdfe86e34f (このIDを非表示/違反報告)
優奈(プロフ) - まだ少ししかお話が出ていないけど、もう既に面白い!更新頑張って下さい!!応援してます! (2021年6月20日 21時) (レス) id: 9adca48001 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アルム | 作成日時:2021年6月15日 8時