私の家族4【BROTHERSCONFLICT】

忘れ得ぬ記憶《光の場合》 ページ11

久々に日本に帰ってきた。





そう連絡を入れると【買い物行くんでしょ！私も行く！】とAが言ってきた。





「しょうがないわね」





まぁこれも可愛い妹の為か。





待ち合わせをした駅で待っていると「ひか兄〜！！」と遠くから声をかけてくる妹がいた。





「ごめん、待った？」





「待ってないよ。それにしても久しぶりだねぇ」





「ねー。ひか兄全然帰ってきてくれないんだもん」





「もしかして背伸びた？」





最後に会ったのは１年前で、Aは今年中３になった。





「うん、一年間でだいぶ伸びた」





「へぇ」





スラッとしちゃって。





だいぶ大人っぽくなったねぇ、俺の妹は。





「行こうか」





歩き出すとAが腕を絡ませてくる。





「おっ、と」





「今日はお姉ちゃん(・・・・・)じゃないんだね」





「たまには妹の彼氏役でもいいんじゃないかと思ってね」





「彼氏役ってなに〜」





ケラケラと笑うAと話しながら歩く。





目的地についてからは色々と見て回る。





端から見れば俺たちもカップルに見えていたりするのかねぇ？





「あぁこれ新作だ。ひか兄好きだと思ってたんだよね」





「へぇ？どれ見せて」





「ほらこれ」





「ああ、なるほどね。流石良い趣味してるじゃん」





「可愛いなぁ買っちゃおうかな」





この時のためにコツコツと貯めてきたんだと。





こうやって俺と出掛けて色々見て一気にかきいれる事が幸せなのだと。





可愛いことをサラッと述べてみせる歳の離れた妹は目を輝かせて物色していた。





「全部買ってあげるよ」





「え？」





「欲しいものは言いな。たまにしか会えないし俺が買ってあげるよ」





「いいよいいよ、そんな」





「あのなぁ、兄から妹にぐらいプレゼントさせなよ」





「じゃあお言葉に甘えちゃおうかな」





「そうしな」





らしくないなんて俺が一番わかってる。





それでも小さな頃から俺の中心にいるこの子は溺愛するしかなかった。





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『あの子の輝く目を傍で見たくて』









　





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