鬼舞辻無惨の妹２ (ページ9)

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伍拾陸　秘密ページ9

無一郎サイド

『今まで隠していてごめん。私は鬼なの。』

Aが鬼。鬼の姿に変わるところを見たけど、
信じ難いことだ。

Aは日光の下を歩いているし、呼吸を使い鬼から人を守る。

それなのに鬼だったなんて。

Aは鬼殺隊最強の実力を持ち、初任務で下弦二体を単独で撃ちとった。

そして忘れやすい僕でも覚えている特殊な雰囲気。

確かに鬼だと言われても納得できる。

無「別にいいよ。Aは僕の命の恩人だし。」

『出来るだけ皆んなには隠しておきたかったけど。鋭い人達にはばれてるし。今回も仕方ないね。』

言い方からして数人の鬼殺隊士はこのことを知っているみたい。

『日光は克服しているから昼間も平気なの。私は今から千年以上前の平安時代に兄である無惨に鬼にされた。
人肉を前にすると食べたいとは思う。
でもあるものを思い出したから鬼殺の道へ進むことにした。
信じられないかもしれないけど私は人を食べたことはない。
でもほとんど鬼舞辻から逃げてたようなものだよ。そのせいで大切な人を守れなかった。
だから鬼殺隊に入ることにした。
鬼舞辻を倒すために。』
Aのあるものとは何のことなんだろう。

気になるよ。

無「あるものって何？」

僕のその言葉にAの動きが止まる。

教えることを躊躇している様子。

それはAにとって鬼だということ以上に知られたくないものなのかもしれない。

『誰にも言ったことないけど今から言うこと信じてくれる？』

Aは鬼ということ以外にも鬼殺隊のみんなに隠している秘密があるらしい。

無「信じるよ。」

今から話すことは僕に話すのが初めてらしい。