鬼舞辻無惨の妹２ (ページ37)

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捌拾肆　不滅とは人の想いページ37

鬼舞辻無惨が来ると聞いたその夜、私は姿を変えて、お館様の子供達のふりをして産屋敷邸に忍び込んでいた。

今、あまね様と縁側に腰掛けているお館様はそのこと知ってるけどね。

私は庭でお館様の子供達と遊んでいるんだ。

あの二十代くらいの男性で瞳は紅梅色、猫のように縦長な瞳孔、そしてワカメの黒い髪。

ついに来ちゃったではないか。

やばい。私バレないよね。怖いよ。

館「やあ、来たのかい。初めましてだね。鬼舞辻無惨。君は産屋敷一族に酷く腹を立てていたから私だけは君自身が殺しに来ると思っていた。」

そしてお館様は鬼舞辻無惨と産屋敷が同じ一族であること、そして無惨のせいで一族は三十年も生きられないことを話した。

鬼「そんな事柄には何の因果関係もなし。なぜなら私には何の天罰も下っていない。何百人何千人と人を殺してきたが許されている。この千年神も仏も見たことがない。」

うっ無惨を前にして怒りを抑えるのは大変だわ。

私は今にも外に出そうな殺気を必死に抑えている。

館「この千年間、君は一体どんな夢を見ているのかな？当てようか無惨。君は永遠を夢見ている。」

鬼「その通りだ。そしてそれはまもなく叶う。Aを手に入れさえすれば。」

館「君の夢は叶わないよ無惨。永遠というのは人の想いだ。人の想いこそが永遠であり、不滅なんだよ。この千年間鬼殺隊はは無くならなかった。それに鬼なのに関わらず千年間鬼を狩り続けてきた柱の子だっている。」

それは私のことですね。

無惨が少し動揺した様子だった。

鬼「元上弦の零、柱になっていたのか。ならば私の願いはもうすぐ叶うな。きっと私を倒すためにここへ来ることだろう。」

あっ情報伝わってなかったのね。

私の血鬼術のせいか。

鬼「話は終わりだな？」

館「ありがとう無惨。」

無惨にありがとうとかよく言えるね。

さすがお館様。

次の瞬間産屋敷邸は爆発した。