10.9と4分の3番線 ページ10
「隠れ穴」で過ごした時間は意外とあっけなく終わった。
だが、9と4分の3番線はとても懐かしく感じた。
『私たちもう２年生なんだね…… 』
「……そうだった」
ロンが忘れてたとでも言わんばかりに言った。
「あと５分しかないわ！ほら、子供達。急いで！」
ウィーズリー叔母さんが急かした。
パーシー、フレッド、ジョージの順にマグルに気づかれぬようまく柱をすり抜けて行く。
次は私の番だ。
さりげなく柱に寄りかかるふりをする。
『わっ！？ 』
柱をすり抜ける途中、自分のスカートにツマづいた。
視界がスローになり、柱を丁度ぬけたところで荷物が乗っているカートから手が離れた。
私は目を強くつぶった……
そのときだ。
右手がぐいっとなにかに引かれたのだ。痛さは感じない。
「……いつまで目ぇつぶってんの？」
私は目を細く開けた。
「大丈夫かい？」
私は自分の置かれた状況を理解した。
引かれる腕……衝撃を感じない……そして何より…………
目の前にドンとうつるフレッドの顔面。
フレッドの高い鼻に当たりそうだ。
「別に俺はずぅーっとこのままでもいいが……あぁ、少し周りからの視線が痛いな……」
顔が赤くなるのを感じた。
『無理！あー、違うのフレッドが嫌いなんじゃなくて……あっ、ありがと。』
私はバタバタとそう言いながらフレッドから手を離しカートを必死に時分の方へ引き寄せた。
「傷つくなぁ……」
「おーい！フレッドー何やってんだ？もう出発しちゃうぞー！」
ジョージが言った。
「あー、ジョージ！今行くから待ってろ」
フレッドがジョージに叫んだ。
いきなり、くるっとフレッドがこちらに振り返った。
「荷物運ぶよ。あと、」
小声になった。
「今のことはジョージには内緒な？あいつ多分嫉妬するから……」
そう言いながらフレッドはカートを引き始めた。
ジョージが嫉妬する…
私にはよく意味が理解出来なかった。
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rampo(プロフ) - わかりますその気持ち！茶目っ気がいいです。 (2016年12月31日 20時) (
レス) id: 9308d48d99 (このIDを非表示/違反報告)
アンナ - 双子のウィーズリー大大大好きです (2016年12月31日 20時) (レス) id: 3b8eaa26bc (このIDを非表示/違反報告)
皐月(プロフ) - めっちゃ面白いです！！更新楽しみにしてます！！ (2016年12月2日 9時) (レス) id: f0f433f416 (このIDを非表示/違反報告)
彩(プロフ) - 絵羽さん» ありがとうございます。前作でもコメントしていただき、とても嬉しいです。いつ更新できるか分かりませんが頑張りますね！(*^ω^*) (2016年11月27日 12時) (レス) id: 9308d48d99 (このIDを非表示/違反報告)
絵羽 - やっぱり彩さんの書くフレジョはカｯコイイですっ！更新頑張ってくださいね!! (2016年11月27日 3時) (レス) id: db05f5a4a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彩 | 作成日時：2016年11月2日 17時
