きゃ！どんどん強くなっちゃう！ (ページ46)

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朝、まだ日が上り始めた頃に目を覚ます

「姉さんまだ朝だよ、」

隣にいるイルミがダルそうに声をかけてきた

いつもの如く一緒におねんねした私はイルミに就寝中これでもかというほど腕やら足やらホールドされて寝ていた

そしていつの間にかキルアもいる
キルアはスヤスヤ寝ている

『最近早起きなんだ、仕事なかったからさ』

「ふーん」

そう言って起き上がり朝の支度をする

イルミも眠そうにしながら後をついてくる

キルアはスヤスヤ寝ている

身支度を整えた頃、キルアは目を開けた

「ん、あれ…ちぇ、2人とも起きたのかよ」

『「おはよう、キル」』

2人で朝のお茶を飲んで談笑していたのを見て不満そうな顔をする

『それより、いつのまに布団に潜り込んだの？全然気がつかなかった』

「へへ！教えなーい！」

キルア布団の上であぐらをかいた

『キルアも用意しておいで』

「はーい」

そう言って洗面所へ行くキルア
イルミはそんな様子を見てつぶやく

「姉さんの言うことは素直に聞くんだよな」

『私の弟たちはみんな素直でいい子よ？』

「なんで俺の言うことは聞かないのかな」

それはだって、怖いもの
普段は別だけど
下の子たちはまだそこに関しては分別つかないし

『もっと愛情表現を表に出してみたら？』

当たり障りのないアドバイスをしてみた

「俺そんなに表に出てない？」
『出てないよ』

即答してしまった私
出てると思ってたの？

そうかと考え込んだイルミ
ちょうどキルアが帰ってきた

パッと顔を上げたイルミはキルアに話しかけた

「キル、今日はオレと特訓だよ」

「あー、ってえ？！イル兄どうしたんだよ！？気持ち悪いな！！」

全身に鳥肌を立てて壁まで引いたキルア

イルミが爽やかに笑ったから不気味がったのだ

『んー、笑顔はいいけど使いどころが悪いわね。今のは逆効果よ』

「えーそっかー。特訓は楽しいからさ」

イルミは人間力鍛えたほうがいいよ。私以上に外に出て一般ピーポーと触れ合ったほうがいいんじゃないかな

「なんだよ…姉ちゃんに言われてやってたのか、怖かった」

安心したキルアは胸を撫で下ろした

『あ…キル、おいで』

キルアは私に呼ばれて素直にやってくる

『寝癖が取れてないよ。ここ、撫でつければ落ち着くかな』

「…」

キルの髪を見つめる私を見るキルア、とイルミ

『これでいいよ。キルは私と同じで猫っ毛だからわかりにくいけどね』

「ありがとう」

キルアは照れ臭そうにお礼を言った