46 ページ47
「姉ちゃん、昨日はごめん、オレ、無理なお願いして姉ちゃんのこと困らせた」
キルアは私の手を握って謝る
私は握り返した
『謝ることじゃないよ。私もキルアと同じ気持ち、だから私の方こそごめんね』
よしよしと背中を撫でる
『大きくなったらお姉ちゃんに会いにおいで』
「姉さん」
家出を助長する発言をよく思わないイルミ
『あはは、怖いな〜。そんなわけだから、連絡は取れるからさ!』
「うん!オレ、それまで頑張るよ!」
なんて素直で真っ直ぐな瞳なの
可愛すぎる〜
目に入れても痛くない
この子のためならなんでも頑張る〜
可愛い可愛いキルアを抱きしめて撫で回す
しばらく会えないからそれまで充電しとかないと
あとでミルキとカルトも同じく撫で回すと決めた
『あー姉さんこんな可愛い弟たち持てて幸せすぎる〜』
可愛いしか言えなくなった私に呆れ果てた弟2人
キルアを撫で回し終わった後はミルキとカルトを撫で回しに向かった
2人も大人しく撫でられてくれる、というか、なんか抵抗を諦めた猫のような顔になってたけど気にしない
気にしないぞ
部屋に帰るとキルアとイルミがまだいた
『じゃあ存分に弟たちを愛でたから、そろそろ行くね』
まあ足りないけど、足りないんだけどね〜とキルアとイルミをそれぞれ撫で撫でする
匂い嗅いでいい?と聞いたらキルアには引っ掻かれて、イルミはいいよと快諾
キルアは無理やり押さえ込みよく嗅いだ
イルミは普通に嗅いだ
2人とも良い匂い、これで暫くは生きながらえる
『さて、』
パッと2人とも解放して荷造りをする
もうしばらくは戻らないけど、持って行くほどのものはほとんど無かった。
すぐにまとめて窓を開ける
「玄関から出ろよ?」
キルアの言葉にウインクした
『だってこっちのが家出っぽいじゃん!』
「「…」」
どっちかというとコソ泥と言おうとして辞めた2人
去り際に私は帰ったら一番伝えたかったことを思い出した
『あ!私最近初めてカップラーメンとハンバーガー食べたんだけど、あれ凄くおすすめ!素晴らしい食べ物だわ!』
今度食べてみてね!と窓から出て行った
「最後の言葉がインスタントとジャンクフードってどういうことだよ」
「姉さんはそういう人だよ」
というか
「「それ知らなかったの姉さんだけだよ」」
自信満々に弟たちに教えたつもりが、墓穴を掘ったAに呆れる弟たちだった
197人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ふぇもふぁ | 作成日時:2020年5月18日 20時