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あの後はお父様もイルミも必死に私が泣き止むようにあの手この手を使ったが、私は放心したままお父様の部屋を出て行った

ハラハラ流れる涙は止まることを知らずに廊下を歩く

途中でお母様に出会った
お母様は全てを理解した表情で私を抱きしめて一言謝って去っていった。

私のオーラの異変を感じて心配して部屋から出てきたミルキは、私の涙を沢山拭いてくれた。しょうがないことだと、このまま普通の生活を送らせておけば、不差別殺人鬼とその家族として一族が危険になるんだからと、きっとアルカも自分の能力を理解できるようになれば、また前の家族の形に戻るよと

『ならないわ。だってもう、私が思い描いていた家族ではなくなってしまったもの』

わかるわ、私に謝ったお母様の気持ちだって、私のことを撫でてくれたお父様の眼差しの意味だって、イルミの容赦のない言葉だって

私は理解できるわ、でも幼いアルカには?

優しい子だから自分が悪いことをしたと思ってる。
罰を受けているからここに1人で閉じ込められていると、ミルキのパソコンの画面に映るアルカは部屋の真ん中でポツンと1人

『1人でこれからずっと、可哀想に』

「姉さんはなにも悪くないんだからな。責任感じることもないんだ」

立ち上がった私の不穏さにミルキは慌てる

『アルカだってなにも悪くないし責任もないわ』

そう静かに伝えて、ミルキの部屋を出る






「お姉様、どこに行くの?」

カルトが心配そうに私の手を握る
カルトの頭を優しく撫でる

『アルカのところ』

そう微笑んで地下へと向かう

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作者名:ふぇもふぁ | 作成日時:2020年5月18日 20時

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