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目的地は4階中央の部屋。
この時間、恵比寿は必ず自室にいる。

4階は警備が常時ついているが、3階までは数えるほどしかいない。


兄『あー、残念なお知らせです。外の巡回が切れた柵を見つけた。無線で連絡してるから、警備が出るぞ』


乙『よくないね。監視カメラは正常にハッキングできてるけど、気づかれたら弾かれそう』


弟「その前に、なんとかたどり着きたい!」


ちょうど3階まで登ったその時。


「…こいつらだ!」


扉が開いて警備が出てきた。


兄『フラグ回収お見事』


弟「うるっさい!」


「警報鳴らせ!敵が潜入していぐっ…」


1人目の警備に続いてぞろぞろと出てくる敵。
私も慌てて銃を構え後方から援護する。


乙『1階と4階の敵が動き出してる。そろそろ明かりもつくし、どうにかそこ抜けろ!』


「弟者さん、このままだと…!」


弟「ああ…ここはいいから先行って!」


「…っ了解!」


ここで囲まれたらまずい。
そう判断した私はすぐさま4階へ駆け上がった。

4階の警備も動き出したようで、いくつもの声と足音が重なって聞こえる。


「侵入者発見!」


「…!」


早くも襲いかかってきた敵をかわし、みぞおちを殴る。
意識を失ったのを見て、そのまま担いだ。
後続の敵が銃を撃ってくるが、担いだ体を盾にしなんとか上へ進む。

4階までたどり着いた瞬間、点滅とともに蛍光灯が光を放った。


乙『あちゃ〜、電気戻っちゃった』


「お前… A!」


「悪いね、通らしてもらう」


目的に近づけば近づくほど、昔の同僚も出てくる。
でももう関係ない、と背負っていた刀を抜く。
恵比寿の部屋まではあと数mだ。


兄『奴の部屋から逃げ口はないだろ?動きがないな』


乙『監視カメラ外だからなんとも言えないけど、窓から逃げなきゃ出られないと思うよ』


恵比寿が部屋に入ったのは、数時間前に確認済み。
あの部屋には隠し通路もいないから、確実にそこにいる。


「…っ!斬られたくなきゃどけ!」


狭い通路だからこそ、相手の攻撃範囲は近い。
でも同じように、私の間合いでもある。

負傷しながらも斬っては捨て、殴っては落とし。
ついに扉の近くまで到達した。


兄『こっちの敵は俺が気にすんな!』


いつの間にか屋敷の中にいた兄者さんのドローン。
搭載した銃で3階から上がる敵を牽制してくれている。

安心して、ハンドガンで鍵を破壊した。
ついにここまできた。深呼吸して扉を蹴破った。

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キエ(プロフ) - ユメさん» 嬉しいお言葉、ありがとうございます! (2019年4月29日 22時) (レス) id: 7ecf668470 (このIDを非表示/違反報告)
ユメ - 内容こってて好きだな (2019年4月29日 1時) (レス) id: 8bc30f3fbe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:キエ | 作成日時:2019年3月31日 22時

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