20話 やきもち ページ22
翌日、私は師範とデートしていた。
もちろん、あの簪をつけて。
タタッ
A「師範、はやくはやくー」
はるか後ろを歩く師範に手招きをする。
伊黒「そう急ぐことないだろう、一日は長い」
A「だって、こんなお休み珍しいから、私、師範といっぱいいろんなところに行きたいんですもん!」
伊黒「お、おい、A。引っ張るんじゃない、待て!」
そんな風に焦る師範の声に聞く耳は持たず、
師範の所まで戻った私は師範の手を引っ張り、かけ出した。
伊黒「はぁ、ったくどれだけ走らせる気だお前は…俺を疲れさせたいのか」
呆れ顔の師範が言った。
A「とか言って、師範これっぽっちも疲れてないくせにーやっぱり、柱は違うなー柱の中では力とか体力がないとか言われててもなーちがうなー」
なんて憎まれ口をたたいてみる。
伊黒「可愛げがないな、お前は」
A「そんなことなーいもん」
いつもネチネチいじわる言ってくる師範に仕返しだーなんて思っていると
伊黒「明日からの稽古が楽しみだなあ… A」
A「そ、そんなこと言ったって、とっても優しい師範は明日もきっと優しく教えてくれますもんね!』
そう自分に言い聞かすように答えたものの、怖くて師範を見ることはできない…
なんか黒いオーラを感じるような…
仕返しなんてするんじゃなかった…
数分前の私を恨む、
A「あ、師範!ここです!!」
そんな私に救世主!
なんとか話題を変えることに成功した。
伊黒「甘味処か?」
A「そうです!ここのあんみつがとっても美味しいらしくって有名なんですよ!私もずっと来たかったんです!」
私は興奮が止められず、ついつい話しすぎてしまう。
すると師範は少し考え込んで
伊黒「あんみつか…そういえば甘露寺もこの店のことを話していたな」
そんな風に話す師範は
フッと優しい笑顔を見せた。
A「は、早く行きましょ!」
伊黒「あぁ、そうだな」
胸がチクリと痛む。
私は今度こそ本当に師範を見ることができなかった。
それからは、師範の好きな飴細工のお店に行ったり、街を一望できる丘で休憩したりした。
ずっと食べたかったあんみつもとっても美味しかった。
でも、師範のさっきの表情が頭から離れなかった。
師範もあんな顔するんだ。
師範は好きな人とかいるのかな。
甘露寺さんと師範お似合いな二人だ。
何度も噂を耳にしたことがあった
私なんかじゃ敵わないな…
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みぃたん(プロフ) - 林檎さん» ありがとうございます!続編はもっともっと楽しんでいただけように、がんばって書きます♪ぜひぜひ覗いてみてくださいね! (2020年2月4日 0時) (レス) id: 0d90eb6cba (このIDを非表示/違反報告)
みぃたん(プロフ) - ドラゴンちゃんさん» 応援ありがとうございます!続編も少しずつではありますが更新していきますのでそちらも読んでいただけると嬉しいです♪ (2020年2月4日 0時) (レス) id: 0d90eb6cba (このIDを非表示/違反報告)
みぃたん(プロフ) - 夏蜜柑さん» 続編も伊黒さんの魅力たっぷりに書けるようにがんばりますね♪いつもありがとうございます! (2020年2月4日 0時) (レス) id: 0d90eb6cba (このIDを非表示/違反報告)
みぃたん(プロフ) - カンナさん» ありがとうございます!伊黒さん素敵ですよね!またよろしければ続編も見てくださると嬉しいです♪ (2020年2月3日 23時) (レス) id: 0d90eb6cba (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - うわあああ(嬉しさの叫び) 楽しかったです!推しは伊黒さんです!楽しかったです!(大切なことなので二回言いました) (2020年2月1日 22時) (レス) id: 618a98841b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みぃたん | 作成日時:2020年1月13日 11時