どうもこんにちは日本人と賢者の石です。其の二。 (ページ49)

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テスト前の勉強ページ49

ハッフルパフ対グリフィンドールの、クィディッチの試合から何週間かがたった。Aは、まだ、ハーマイオニー達と話していない。

　そして変なことも特になかった。例を挙げるなら、あの後スネイプ先生に呼び出され、危険な事なのだから首を突っ込むんじゃない、と叱られ、そしてクィレル先生の青白い顔が、ますます青白くなったくらいだ。

「ん、パンジー何やってんの？」

　復活祭(イースター)の休み前のある日、Aは談話室で、教科書とノートを広げているパンジーを見つけた。

　ノートには多数のマーカーが付いている。

「試験勉強よ。し、け、ん、べ、ん、きょ、う」

　区切って言わなくてもわかるよ、と笑いながら言い返す。「でもなんで？まだ」Aはカレンダーを見て日にちを数える。

「まだ十週間先だけど」

「さっき、図書室でね」パンジーが唐突に話しだした。

　彼女の話によると、図書室でハーマイオニーが、もう試験勉強をしていたそうだ。しかも。

「あの女、あと一か月前からやるべきだって言ったのよ。ありえない」

　負けたくないから、パンジーも勉強し始めているらしい。Aは苦笑いをこぼした。

　しかし、先生方はハーマイオニーの意見に賛成のようだ。待ちに待った復活祭(イースター)の休みには、それこそ山の様な宿題という宿題が出て、大変だった。

「あ゛あ゛あ゛あ゛！！わっかんないぃぃぃ！！ねぇぇぇ、ゴイルぅぅぅ、クラッブぅぅぅ！！ここなに！？おいしいの！？」

「俺に聞くなよな！！」

「おいしくはないことはわかる！！」

「知ってた！！」

　増える宿題、初めての試験という緊張、試験に合格しなければ進学できない圧力。それらと戦いながら、日にちはゆっくりと過ぎて行った。

　ちょっとした事件があったのは、授業が全て終わったある日の事だった。

　Aは談話室の椅子に座って、薬草の名前を呟いている。そして、顔を上げた。談話室の入り口近くに、プラチナブロンドの髪の毛が見える。近くに座ていたパンジーが顔を輝かせて、そのプラチナブロンドの元へと行く。

「おい、面白い事を聞いたぞ」

「どうしたの」

「面白い話って、なぁに？ドラコ」

　ニヤリ、とマルフォイは悪い笑みを浮かべる。

「A、あの森番はドラゴンを欲しがってたか？」

「さあ……。あ、でも……うん、欲しがると思う」

　まさか、ハグリットが化け物犬を飼っているなんて言えるわけがない。