検索窓
今日:3 hit、昨日:24 hit、合計:30,408 hit

【第三話】 ページ5

くっそ、山崎のやつめ。


なんで私が見回りなんかしなきゃなんないんだよ。


そもそも


土方のヤローが来なけりゃ今頃部屋で夢の中だったってのに。


いやいや江戸の町を練り歩き見回りをする。


とはいえこのA


むさ苦しい男所帯に1人勇敢にも刀を取った女という事もあり


江戸の街での支持率は相当なものである。


税金泥棒と罵られる事も多い真選組だが、巷を騒がせる分、やはり人気を博す隊士がいる事も事実なのだ。


見回りで街を歩けばあちらこちらから


Aちゃん!だの女隊士だの真選組のお姉ちゃんだの声をかけられる。


手をふったり短い立ち話をしたりしながら進む。


「よぉ、人気者。精が出るねぇ。」


振り返ってみるとくるくるの毛を踊らせながら歩み寄る男。


「万事屋の旦那、どーも。」


ここ歌舞伎町で万事屋(よろずや)という所謂(いわゆる)なんでも屋を営んでいる。


坂田銀時


「Aがこんな朝っぱらから見回りなんて珍しいな。

今日は沖田くんは一緒じゃねぇの?」


「今日は邪魔が入ってね。

行かざるを得なかったもんで。

そういえば朝から見てないな、どこ行ってんだか。」


「立ち話もなんだし暇ならよってかねぇか?

あいつらもお前が来たら喜ぶだろーし。」


誘いを受け銀時の後に続いて万事屋へと歩みを進める。


途中甘味屋に立ち寄り団子を買わされた。


まあサボりの代償がその程度なら良しとしよう。


万事屋の引き戸を引く。


「戻ったぞー。

お前ら、客連れてきたから。」


入り口から大声で呼びかけると中からこちらも大声が聞こえてくる。


「客アルか?

うちに客なんか来るわけないネ。

何寝ぼけた事言ってるアルか。

ついに天パに頭乗っ取られておかしくなったんじゃないノ?」


「神楽ちゃん、そんなこと言ったら駄目じゃないか。

確かにここ2ヶ月お客さんは来てないけど、

奇跡が起こる事だってあるんだよ。」


奥の居間から聞こえる声から

また今月も万事屋で閑古鳥が鳴いている事が伺える。


「てめーら良い加減にしろよ!!!

A来たの!!!茶淹れろ!!」


いつ来ても騒がしいななんて考えつつ履き物を脱ぎ、

銀時の後に続いた。


✴︎

【作者より】→←【第二話】



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (61 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
175人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 真選組 , 沖田総悟   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

やま - 次の話が気になります!!更新頑張って下さいね (2022年10月13日 17時) (レス) @page40 id: 0e3bc286c0 (このIDを非表示/違反報告)
いと(プロフ) - ☆さん» ありがとうございます!嬉しくて何度も読み返してしまいました笑ゆっくり更新していくので気分転換がてら読んでもらえたら嬉しいです☺︎ぜひまたコメントお願いします♡ (2022年9月4日 10時) (レス) id: 496eb1da56 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - とっても好きです。21話の夢主ちゃんの言葉が、単純で、重くて、強くて、読んでいて圧倒されました。更新の度にわくわくしながら読ませてもらってます🙇‍♀️無理はなさらず、頑張ってください💖 (2022年9月1日 20時) (レス) @page25 id: f76d03d4ec (このIDを非表示/違反報告)
いと(プロフ) - まつたけさん» ありがとうございます!最近一段と亀更新ですが楽しんで貰えると嬉しいです!またぜひコメントお待ちしてます☺︎ (2022年8月31日 13時) (レス) @page24 id: 496eb1da56 (このIDを非表示/違反報告)
まつたけ - この小説すごく好きです。 (2022年8月15日 19時) (レス) @page22 id: 796715c198 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:威杜 | 作成日時:2022年6月18日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。