【第十八話】 ページ22
「いえ、江戸へは単身で。」
まぁ厳密に言えば遠い親戚の家へ預けられていたんですけどね。と続ける。
「これからの時代、江戸に拠点を置いた方が何かと便利になるって。
これは建前なんですけど。
実際は私を萩の寺子屋には通わせたくなかったみたいで。」
両親が萩の寺子屋に通わせたくなかったという理由。
それがAの特徴的な容姿から来るものだと言うことは言うまでもなかった。
人間離れした白髪は光を反射して時折銀色に輝く。
江戸でも他に類を見ない容姿だ。
今となればAは皆に知れた存在である上に、天人共が闊歩する世の中となった事も手助けし、悪い意味で目を引く事も無くなった。
しかし、攘夷戦争真っ只中の、更には田舎の萩では話は違ったであろう。
土方たちの出身、武州も変わらないが、田舎というのは恐ろしいものだ。
閉鎖的な環境が人を狂わせる。
たかが髪の色ひとつで悪魔の子だなんだと騒ぎ立て、
いとも簡単に、たった6歳の子供が1人で村を出て行かざるを得ない状況を創造する。
自分達の知らないことを恐れている人間は、そんな非人道的なことを善としてやってのける。
田舎の全てを悪とする訳ではないが、Aにとっては地獄の様な時間であったことは間違いなく真実であった。
✴︎
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やま - 次の話が気になります！！更新頑張って下さいね (2022年10月13日 17時) (
レス) @page40 id: 0e3bc286c0 (このIDを非表示/違反報告)
いと(プロフ) - ☆さん» ありがとうございます！嬉しくて何度も読み返してしまいました笑ゆっくり更新していくので気分転換がてら読んでもらえたら嬉しいです☺︎ぜひまたコメントお願いします♡ (2022年9月4日 10時) (レス) id: 496eb1da56 (このIDを非表示/違反報告)
☆(プロフ) - とっても好きです。２１話の夢主ちゃんの言葉が、単純で、重くて、強くて、読んでいて圧倒されました。更新の度にわくわくしながら読ませてもらってます🙇♀️無理はなさらず、頑張ってください💖 (2022年9月1日 20時) (レス) @page25 id: f76d03d4ec (このIDを非表示/違反報告)
いと(プロフ) - まつたけさん» ありがとうございます！最近一段と亀更新ですが楽しんで貰えると嬉しいです！またぜひコメントお待ちしてます☺︎ (2022年8月31日 13時) (レス) @page24 id: 496eb1da56 (このIDを非表示/違反報告)
まつたけ - この小説すごく好きです。 (2022年8月15日 19時) (レス) @page22 id: 796715c198 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：威杜 | 作成日時：2022年6月18日 2時
