【第十六話】 ページ20
再びの沈黙の中重たい空気が流れ始める。
そこへノックが響く。
「お料理をお持ちいたしました。
よろしいでしょうか。」
「あぁ。
本題は食べながらにしようぜ。」
正直喉を通る気がしないが、静かに頷いた。
テーブルに並ぶ、高いですよと言わんばかりの料理達。
高い料理というのは何故皿に対してあんなに少ない量なのだ。
もっとエコにすれば良いものを。
なんて思いながら続々と運ばれる料理をぼんやりと見つめていた。
テーブル中央の焼き網に火が灯る。
何やら店員が肉に関しての説明をするが何を言っているのかさっぱり分からない。
まあ要するに美味いのだろう。
「ご自身でお焼きになられますか?
それとも私がご用意いたしましょうか?」
「いくらだ?」
「お気持ちで結構でございます。」
なんの話をしているのか理解できないAは、
土方と店員を交互に見上げていた。
「こっちで焼く。
下がっててくれ。」
ごゆっくり、と店員は部屋の外へと出て行った。
「さっきの何です?いくらとかって。」
「芸能人改め密会御用達だって言ったろ。
つまり焼いてる間に起きた事、話、全部知らねぇ事にするからチップつけろって事だ。
まあ、簡単に言えば口止め料だな。」
目の前の肉を手際よく網に乗せながら答える。
全く思った以上の店だ。
ここまでして2人だけで話さなければならないこととは、一体何なのだろうか。
Aはいても立ってもいられず、自ら話を切り出した。
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やま - 次の話が気になります!!更新頑張って下さいね (2022年10月13日 17時) (レス) @page40 id: 0e3bc286c0 (このIDを非表示/違反報告)
いと(プロフ) - ☆さん» ありがとうございます!嬉しくて何度も読み返してしまいました笑ゆっくり更新していくので気分転換がてら読んでもらえたら嬉しいです☺︎ぜひまたコメントお願いします♡ (2022年9月4日 10時) (レス) id: 496eb1da56 (このIDを非表示/違反報告)
☆(プロフ) - とっても好きです。21話の夢主ちゃんの言葉が、単純で、重くて、強くて、読んでいて圧倒されました。更新の度にわくわくしながら読ませてもらってます🙇♀️無理はなさらず、頑張ってください💖 (2022年9月1日 20時) (レス) @page25 id: f76d03d4ec (このIDを非表示/違反報告)
いと(プロフ) - まつたけさん» ありがとうございます!最近一段と亀更新ですが楽しんで貰えると嬉しいです!またぜひコメントお待ちしてます☺︎ (2022年8月31日 13時) (レス) @page24 id: 496eb1da56 (このIDを非表示/違反報告)
まつたけ - この小説すごく好きです。 (2022年8月15日 19時) (レス) @page22 id: 796715c198 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:威杜 | 作成日時:2022年6月18日 2時