【第二十三話】 ページ27
会計を済ませ店を出たところで傘を買い忘れたことに気がついた。
そんなに距離がある訳でもないしと歩き出したが、
そういう時に限って土砂降りになるのが世の常である。
歩いて10分程の道のりだが、近づくにつれてどんどん強くなる。
終いには雷まで鳴り出すのだからたまったもんじゃない。
結局、目的地が見えた頃には頭の先から爪先までびしょ濡れになっていた。
普段着ることのない着物を着ている事も相まって歩きにくさを増している。
10段余の階段を登り引き戸をノックする。
ガラスの戸がガタガタと音を立てるが、人の出てくる気配はない。
何度かノックするもののやはり人影ひとつ現れない。
なんとかしてこじ開ける方法を模索していると扉が引かれた。
「うるっせーんだよ!!!!
何時だと思ってんだテメー!!
寝巻きのもじゃもじゃが現れた。
「旦那、夜分にどーも。」
見慣れない着物姿、その上ずぶ濡れのAを未だ認識できていないようだ。
そう、Aの目的地はここ万事屋だ。
「お前Aか!!!!!」
「いやいや、なんで分からないんですか。
どっからどう見てもAでしょ。」
「分かるかァァ!!
お前アレだよ、私服は初めてだよ!!
隊服着てねぇと…
幽霊依頼人かと思ったじゃねぇか…」
とりあえず上がれやと続け、Aを中に招き入れる。
びしょ濡れのままで銀時に促されるまま後に続いた。
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やま - 次の話が気になります!!更新頑張って下さいね (2022年10月13日 17時) (レス) @page40 id: 0e3bc286c0 (このIDを非表示/違反報告)
いと(プロフ) - ☆さん» ありがとうございます!嬉しくて何度も読み返してしまいました笑ゆっくり更新していくので気分転換がてら読んでもらえたら嬉しいです☺︎ぜひまたコメントお願いします♡ (2022年9月4日 10時) (レス) id: 496eb1da56 (このIDを非表示/違反報告)
☆(プロフ) - とっても好きです。21話の夢主ちゃんの言葉が、単純で、重くて、強くて、読んでいて圧倒されました。更新の度にわくわくしながら読ませてもらってます🙇♀️無理はなさらず、頑張ってください💖 (2022年9月1日 20時) (レス) @page25 id: f76d03d4ec (このIDを非表示/違反報告)
いと(プロフ) - まつたけさん» ありがとうございます!最近一段と亀更新ですが楽しんで貰えると嬉しいです!またぜひコメントお待ちしてます☺︎ (2022年8月31日 13時) (レス) @page24 id: 496eb1da56 (このIDを非表示/違反報告)
まつたけ - この小説すごく好きです。 (2022年8月15日 19時) (レス) @page22 id: 796715c198 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:威杜 | 作成日時:2022年6月18日 2時