鬼殺しながら先生殺します。《弐》

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『 ⋯やはりあなたですか 』


シロ「 おや、羽織の少女かい。久しぶりだね 」


『 世間話をしている暇はありません。

あなた方の目的はなんですか？ 』


シロ「 もちろんあのモンスターを殺すことだよ 」


『 ⋯⋯半分嘘ですね、分かります。

あなた方⋯というか、

シロさんにはもっと大きな目的がありますよね。

それが何かは詮索しませんが 』


シロ「 ははっ、ありがたいね 」


『 では行きます。大方うちの学級の馬鹿が

あなたに騙されでもしたんでしょうし 』




放課後、皆よりひと足早くAはシロと話していた。


その途中、彼らの頭上からは大きな爆発音が鳴り、

一瞬で状況を理解した。


Aはそのまま上へ上がり、

殺せんせーと一緒に生徒たちを救出する。




『 ⋯おい、お前悪ふざけもいい加減にしろよ 』




寺坂を見つけたAは一直線に彼の頸を狙った。


短刀が当たる直前で器用に止まり、

ドスの効いた声でそう言う。




『 人の命の大切さも分かんねぇヤツが、

人の計画に頼って、結果人殺しになりかけた。

あ？ そうだろ？ 』


寺坂「 っ⋯ 」


『 俺の手のひらからは

数多の人間の儚い命が零れ落ちた。

自分の手で殺めたことも、

目の前で救えるはずの命が散ったこともあった。

⋯けど、今のこの時代はそういうことも

少なくなってるだろ。それをなんでわざわざ増やす？

遺された者の気持ちを考えたことがあるか？ 』


寺坂「 ⋯ 」


『 はぁ⋯。いいか、よく聞け。

お前がしたことは許されねぇことだ。

けど、許されないからって諦めんな。

これからがあんだろ。他人に許されるか否かは、

てめェのこれからの行動にかかってる。

⋯分かったら、行くぞ。

殺せんせーがイトナと戦ってる 』




Aの説教を陰から見ていた業は身体を震わせた。


自分は寺坂のようになりたくない、と思ったのだ。




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