鬼殺しながら先生殺します。

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『 ん⋯？ 』


茅野「 だ、大丈夫！？ Aちゃん！ 」


『 ここは⋯どこでしょうか？ 』


神崎「 私たち連れ去られたの。

杉野くんたちは無事だといいんだけど⋯ 」




目を覚ましたAはキョロキョロと辺りを見渡す。


そして、先程の出来事を思い出し、また息を乱し始めた。


2人の努力もあってかそれは収まったが、

上手いこと力が入っていないAは

縄をちぎれなかった。




『 ⋯私、昔いじめられてて、

その時に襲われたんです、男の人に。

幸い小芭内が直前に助けてくれたので

貞操は大丈夫でしたが、それが未だに怖くて⋯。

遊郭に潜入する、と後輩が言った時も

私はさせてもらえませんでした。

旅館の護衛をしている天元とともに

売り子として行動していました。

⋯柱なのに、自分が情けないです 』




ペラペラと喋る口は閉じることができず、

とうとう全て吐き出した。


そんな話を聞いていたリーダー格の男は

共に堕ちよう、だなんて言うが、

Aは聞く耳を持たず。


それでやる気が出たのか、

Aはそのまま男に回し蹴りを加えた。




『 ⋯虹柱である私が来ました。

刀は抜けませんが、格闘くらいならできますよ 』




そこでギギィと扉の開く音が聞こえた。


リーダー格の男は撮影スタッフだと笑うが、

Aは微かに聞こえる足音に聞き覚えがあった。


すなわち、それは彼らの仲間ではなく、

Aの仲間である。




渚「 ⋯修学旅行のしおり 1243ページ

《 班員が何者かに拉致られた時の対処法 》

“犯人の手がかりがない場合、

まず会話の内容や訛りなどから、

地元の者かそうでないかを判断しましょう。

地元民でなく、さらに学生服を着ていた場合”

⋯1344ページ

“考えられるのは相手も修学旅行生で、

旅先でおいたをする輩です”」


「 っ、テメェら！！ なんでここが分かった！！ 」


渚「“土地勘のないその手の輩は、

拉致した後、遠くへは逃げない。

近場で人目につかない場所を選ぶでしょう。

その場合、付録134ページへ”

“先生がマッハ20で下見した

拉致実行犯潜伏マップが役立つでしょう”」


杉野「 すごいな、この修学旅行のしおり！

完璧な拉致対策だ！！ 」


業「 いやぁ。やっぱ修学旅行のしおりは

持っとくべきだねぇ？ 」


「「「 ねェよ！！ そんなしおり！！ 」」」




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